どんなこともそうですが、レベルの上から下は見えるけれど、下から上は見えません。
私も上の方からすれば、何を偉そうに・・と言われると思いますが、先輩や上司の人は、下の人を見て、自己評価が高い様に感じられた事は無いでしょうか?
こと仕事という事に関しては、この傾向が強まっている様に思えてなりません。
自己評価が高いと何が困るか?と言えば、素直さが無いので、吸収力が低くなる事、自分はできていると思っているので、他人にはキツくなる事、そして最も困るのが、自分はできている、やっていると思っているので、それが認められない事への不満を持つ事です。
そうなれば、負のスパイラルで、何も吸収しなくなり、そこに又注意を受けるので余計に悪循環に陥っていくのです。
世の中は理不尽な事や納得できない事だらけであり、その中で、自分はどんな状況であれ、やっていかなくてはならないのです。
グローバル化が叫ばれていますが、英語力もさる事ながら、私はこのポイントが日本にとっては最も弱まっていて、大きな問題だと思っています。
世界では、わけの分からない、物事が通じない人もたくさんいる中で、生き抜いていかなくてはならないですが、日本国内だけの世の中では、分かる様に説明をする、上司が分かってあげる、という、優しい方向ばかりが持て囃されています。
これが全面的に悪いと言うのではないのですが、少なくとも受ける側は、それが当たり前ではないく、下手をすれば自分を弱めていく事にもなるという事も分かっておく必要があると思います。
SNSのコミュニケーションは素晴らしいツールですが、これも、同質の人で集まり、同じ方向性の人がお互い認め合う中、認めてくれる中だけで生きていく事にもなります。
居心地は良いのですが、批判なり、不公平な事や、全然違う質の人との関わりに免疫が無
く、知識は豊富で賢いが弱い、という人が増えていっている様に思えてなりません。
先日、ソフトブレイン創業者の宋さんが、日本で生まれ育ったお子さんを中国に移住させて学校に通わせていると仰っていました。
日本に居れば安全だし、清潔だし、皆ちゃんと列にも並ぶし、生活に不便は無いのに、何故中国に住まわせるのか?と不思議がられるが、お子さんの先行きを本当に考えると、世の中には並ばない人がたくさん居て、その理不尽な中で強く生きていく事を経験させる必要があり、それは日本では無理だからとの事でした。
日本では、あまりにも教えられすぎて、お膳立てされ過ぎて育ってきたので、意見が通らない事や、認めてもらえない事への免疫がなく、意味を求め、正論を求め、そういう状態でないと不満になるという傾向になっていっていると思います。
再度改めて、仕事とは何か?会社とは何か?を問い直していかなくてはならないのではないでしょうか?
田坂広志さんの”仕事の報酬とは何か?”を読み直さなきゃ。
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