2016年2月28日日曜日

働く女性の環境を整える 株式会社Megami 誕生!

3月1日女性が働きやすい職場を創るという事を目的とした会社(株式会社Megami http://www.ueda-h.co.jp/megami/index.html)が発足します。

働く環境の総合商社と銘打って、人にSPOTを当て、人を生かした経営をする会社を増やす事を目指すウエダ本社としても、新たな展開で楽しみです。

日本のオフィス、職場環境、働き方を変革していくこと、それがウエダ本社として、創業からの背景をなぞらえながら、今後の使命としていくべき方向として取り組んでおり、その際たる課題が、女性の活躍であり、政府も力を入れているところです。

ただ、先日も京都市の目玉でもある”真のワークライフバランス”の推進委員の皆さんを前に、”制度だけでは駄目で・・”と果敢にも(笑)お話させて頂いた様に、そもそもの企業(組織)文化、考え方、組織風土を変えていかないとなかなか進んでいかないと思っています。

男性社会で構成された企業(組織)のフレームのまま、女性を入れていくだけでは、その中で対応できるごく一部の人だけが活躍できるだけで、抜本的な解決にはなりません。

社会ネットワーク分析でホモフィリー(同質結合原理)という考え方があるそうです。
それは、同じ様な属性を持った人と繋がるということですが、難しい話でもなく、保育園などで観察すれば、よく分るそうです。

初めは年齢で集まり、その後は性別で分かれて、意識がハッキリしてくると外見や雰囲気が影響していくのですが、その観点で考えると、日本の企業(組織)は、完全に男性のホモフィリーが形成されており、その中で女性が入り込んでいくという事は、上司の理解、というレベルの話ではないのです。

ウエダ本社としてもその問題を、男性のホモフィリーの中で考え、女性スタッフに担当してもらっていたのですが、やはり無理があり、その概念を使って言えば、女性のホモフィリーを形成し、それを広げていく事、そして男性のホモフィリーの中に入るのではなく、形成された女性のホモフィリーで
崩していき融合していく事を狙って、この問題に取り組んでいた団体に出資し、ウエダ本社グループとして展開をしてもらう事となったのです。

男性か女性か、日本人か外国人か、外国人でもアジア人か西欧人か、健常者か障がい者か、などなど、意識できないほど違うホモフィリーが入り混じる事が、組織風土の閉塞感を打破し、組織をイノベーティブに向かわせる方法だと思います。

そんな企業(組織)を増やす事、そんな社会を創る一助を担う事を目指して、ウエダ本社としても弾みをつけていきたいと思いますので、まずは、このMegamiをよろしくお願い致します。

そんな難しい話はさておいても、男性のホモフィリーである当社の7階建てオフィスビルの真ん中(3階)のフロアは、既に沢山の乳幼児とママ達が出入りされていて、その光景だけでも一度覗きにお越し下さい!

不確実な時代、まずは企業・組織(オフィス)の硬直性を打破しませんか?




2016年2月21日日曜日

戦略とは?本物とは?

今週はトップフォーラムという勉強会が京都であり、お招き側ではありながら、個人的に大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。

2年1クールの勉強会の間で、1度は必ず京都で開催され、それが必ず2月であり、うちの会社にとっては年に一度のXEROXの年間表彰式と重なるので、地元開催でありながら毎回欠席しておりました。

それが今年は、講演をお願いするゲストスピーカーのお二人ともが私の紹介という事もあり、XEROXさんにお話をし、勉強会を優先させて頂く事にしました。

そのお二人というのは、反原発や環境など様々なNGO活動などを行われている田中優さんと、いつも大変お世話になっており、尊敬する経営者であるアミタホールディングス会長兼社長の熊野さんでした。

実は、ゲストが私の紹介だからというのは表向きの理由で、裏目的は、環境面ではそれぞれに独自の組み立てられた理論をお持ちの二人の意見に、会員側もカルビーの創業家である松尾さんや伊那食品工業の塚越会長など論客ばかりですので、どの様なコメント、反応をされるのかを見たくて、という事がありました。

特に、3.11以降、自然資本と人間関係資本の増加に繋がる事しかしないと定款変更をし、本社を京都に移転されたという熊野会長は、環境や勿論リサイクルなどという概念自体が無い頃から、
無駄な物は無いという信念でリサイクル、循環をし、廃棄物を資源に変えるというビジネスを作り上げて来られ、しかも、それを上場までされて来られたという稀有な方ですから、その方と、やはり理念経営という点においては最高峰であると思う塚越会長の絡みは、ワクワクするほど楽しみでした。

断片的にはしょっちゅうお話を聞いている私も、これまでの展開を体系立てて時系列で聞いた事がなく、大変良く分りましたし、あまりの完璧さに、結果的には、皆さんも質問のしようがなかったという感じでした。

企業は、その存在意義から、哲学、理念を実践に落としていくのですが、あくまでも事業ですから、しっかり利益も出していかなければならず、そのどちらが欠けても長期的には難しいですが、その両輪を動かし、幾度の苦境も乗り越え実績を上げておられるのですから、メンバーの皆さんも、何も言い様がありません、という感じでした。

講演からの議論白熱を期待していた私は、ちょっと残念な感もありましたが、少し領域が違う中で、それぞれで尊敬する人が出会う事、その存在、凄さを知って頂く事が何よりも嬉しいので、本当に気持ちの良い勉強会でした。

今までどれだけ言われたか分からない”何の為にやってるの?”という質問やお褒め頂く事に、人を繋げるという事があるのですが、改めて、単純に自分が素晴らしいと思う人同士が繋がってもらうと嬉しいだけで、言わば趣味なのだという事も改めて分りました。

熊野会長は、捨てられるものを資源化するという事に挑戦され、無から有というより、マイナスからプラスを生むという事を実現して来られたのですが、「有る物を奪い合うより、無い物を作る」という事を仰っておられました。

世の中の戦争の原因の一番根深いものは、資源の取り合いから生まれるものです。

その資源の問題を解決できれば、多くの戦争が防げると思いますが、企業においても正にこの、”有る物を奪い合うのではなく無い物を作る”という事が、戦略なのです。

戦略とは、戦う策(略)の事ではなく、戦う事を略する為の策です。

有る物を奪い合うのではなく、無いものを作っていく、気概を持った経営を改めてしていきたいと思いました。

翌日の京都観光も同行しましたが、案内というより、行った事のなかった石清水八幡宮を同じ京都メンバーの人見さんのお蔭で、堪能させて頂きました。

今回は改めて本物を体感させて頂いた勉強会でしたが、来年は、もうちょっと本物の力を供えて、XEROXさんの表彰式に向かいたいと思います。

2016年2月13日土曜日

真のワークライフバランスから考えるリーダーの仕事

今週末は、関わり方、内容共、バラエティーに富んだセミナーがありました。

まずは、京都市の職員の方に向けて講演させて頂く機会を頂いたのですが、これは京都市が力を入れる「真のワークライフバランス」というプロジェクトで、全局からその役を任命された方々約120名を前に、ウエダ本社の考え方をお話させて頂くという、大変光栄なものでした。

様々な人を交差して生まれる価値や、制度ではなく風土や土壌作りが大事と唱えて行なっている我々の活動を、縦割りで、制度を作り執行するという役割の行政の方に話するのですから、伝えるのはなかなか難かしいものでした。





同じ日の夜には、大久保寛司さんのセミナーがウエダ本社で開かれました。
これは我々の主催ではなく、京都の若手税理士の中田さんが主催されたものだったのですが、しっかりした価格設定のセミナーでありながら満席の集客力、しかも、来場者の多くの方が、大久保さんの事はご存知ないながら、中田さんの薦めで参加したという方ばかりで、人を呼ぶ、巻き込んでいくポイントを見せて頂きました。

ほぼ初めてという中ですから、大久保さんも、いつも以上に丁寧にお話されていた様に思います。
何度も聞いているお話が、ビシビシというより、グサグサっと刺さりました。

改めて書いてみれば

・大久保さんの見る良い会社の定義は、社員の目が輝き続けている会社である。
・その良い会社の共通項は、挨拶がしっかりしている事と、会社が綺麗な事である。
・本物は360度 いつでも、どこでも、誰と(誰に対しても)でも、同様に素晴らしい
・職場の雰囲気を良くすれば必ず業績は良くなる 雰囲気は仕事力
・職場の雰囲気を良くするには、TOPは率先して皆の雰囲気を良くする
・相手が思った姿が貴方自身(人は見た目が全て)
・正しい事を言うのが仕事ではない。言った通りに動いてもらうのが幹部の仕事
・何故やらない!! -相手にはそうする理由がそれなりにある。
・聞ききる、言わせ切る、・・言ってもらえる自分であるか?
・言葉の奥にある心を見る
・正しい内容を教えるのではなく、正しい内容を実現する事をリードする。

まだまだありますが、言わている事は当たり前の事ばかりです。

ただそれが、丁度その直前に自分がしていた講演との対比から、伝え方、伝わり方の差というものを痛切に感じ、素晴らしいリーダーというものは、”誰でもが同じ様に分る言葉を放つ”というお話に、撃沈されました。

言う事は誰でも言えます。
問題はやれるかどうかで、リーダーは、それをやってもらわないといけないので、如何に伝えられるか?気づかせるか?自ら動いてくれる様にできるか?が仕事なのです。

と今更!でもないのですが、分かっていましたが、改めて、行動を変えようと反省しました。


土曜日には、ウエダ本社で、こども未来探求社さんとのコラボセミナー”親子保育園”を開催しました。

この日は、月に一度ある土曜出勤の日でしたので、通常営業をしている中、0歳~2歳の子供たちがビルに出入りしている光景は、微笑ましいものでした。

一億総活躍、女性活用、育休、イクメン、国も企業も色々な策を講じていきますが、こういう場を設けていると、当たり前ですが、皆、事情、状況は違うので、育休を与えれば良い、お父さんが休めれば良いというだけの問題ではない事がよく分ります。

「真のワークライフバランス」 この問題を掘り下げていくだけで、様々な日本の課題の共通項に行きつく様に思います。

その”雰囲気”を京都から作っていければと思いますし、京都市の方にお話させて頂いた中で、一人でも何かを感じ、行動に移してもらう事ができれば、私の”仕事”ができた事になるのですが、どこまで伝わったでしょうか?

親子保育園を主催する小笠原さん曰く、最も言う事を聞かない、思い通りにならないのが子育てなので、企業TOPや幹部の方も親子保育園を通して子育てを学べはいいのではないか?との事でした。

”何故分かってくれない”、”何度言えば分るのだ”、そんな感情に陥る事は多々ありますが、子育て、人育てというものはそういうものなんですね。

やはり社長は、社員を家族と思って、人育てする事、それが一番の仕事なのかも知れません。

2016年2月5日金曜日

報奨旅行で思うこと

 
先週土曜日から、シンガポールに行っておりました。


富士ゼロックスさんの特約店に対する報奨旅行で、うちの会社は、毎年五名程、海外旅行に招待して頂いており、社員と共に参加させて頂いておりました。

通常、この種のものは、販売員のインセンティブの為に設けられているのですが、うちの場合は、コピー販売の者だけがその様な特典があるのは不公平との事から、ゼロックスさんにもお願いをして、他の社員にも順番に回しています。
又、メーカーさん的には、オーナーや事業責任者に向けてのインセンティブでもあるのですが、これも、できるだけ社員に回すという目的から、わがままを言って、私は、都市部の時だけの参加で、リゾート地の時は社員に回させて頂いています。

そんな事で、もうウエダに来て10数年にもなってしまいましたが、以前に行った、韓国、台湾、香港・マカオについで四回目の参加でした。




起業するまでギャンブル好きであった私の事をご存知の方からすると、カジノのある時だけ参加している様な誤解を受けるでしょうが、そんな事情から、たまたまです(笑)


カジノがある所へ行くと、日中の行程に加えて夜からの行程がプラスされるので、ずっと遊んでいた感がありますが、社員と共に、非日常の事を共にするのは、違う面も見れたりして良い経験をさせて頂きました。







以前は我々の業界は、こういう会や旅行なども頻繁にあり、ゼロックスさんだけでも、どれだけあるの?という感じでしたが、時代と共に、殆どのメーカーがそういう会を廃止や休会となり、めっきり少なくなりました。

私は接待一切禁止、少しでも驕ってもらう様な事があれば、即刻クビという様な会社でサラリーマン時代を過ごした事もあり、この手の接待的な事は、本来は要らないと思っているのですが、何でも同じですが、白か黒かのどちらかという事はないので、良い所も無くしてしまっている事もある様に思います。

シャープさんが産業革新機構ではなく、鴻海への売却の方向へ向かいそうです。

私がウエダ本社に来た頃、シャープさんでも代理店会があり、並み居る大手家電店のTOPに交じって、むしろ、うちの会社の方が良い扱い(席配置)をして頂いて、驚いて聞くと、電卓が発展の切欠であったシャープさんにとって、その初めに担いで販売したウエダ本社を含めて数社は、シャープにとっては別格なのです、と言って頂いて感激した事を思い出します。

実際、その言葉の通り、歴代の社長は会社にも来て頂いていましたし、10年程前に、町田会長などにもお目にかかった際も、私の親父の事も知って頂いており、当時の事を知っているのは、自分が最後だとその頃から仰っていました。
そんな良い部分も、世界の巨大企業との戦いで、無くなっていったのではないでしょうか?

まだ、こんな報奨旅行に呼んで頂いている間に、うちの会社も再度、そんな大メーカーさん、大企業さんに、ウエダ本社は別格だと言って頂ける存在に再び戻りたいと思います。