2017年1月29日日曜日

推定インフルエンザ

今週はインフルエンザに荒らされました。

学校だと学級閉鎖しなくてはならないレベルでバタバタと感染したのですが、それもリーダー会議で感染したらしく、リーダー中心の異常事態となりました。

その中で私も、検査しても陽性反応は出なかったのですが、流行り方や状況、症状から、推定インフルエンザとされてしまいました。

月末で、しかも今月で退職するスタッフの送別会もあるのに、私含めてリーダーが欠席という情けない話ですが、
二次感染を考えるとやむを得ないですね。

という事で今週は短く終わりますが、これを機に、改めて強い組織、強い中小企業を考えてみたいと思います。




2017年1月22日日曜日

見えざる手に期待します

トランプ大統領が就任しました。

誰一人、予想がつかないという状況など、過去なかった事だと思いますし、我々経営者は、どんな状況になっても対応できる対応力が重要になってくるでしょうし、組織もその様な体制づくりが生命線になってくると思います。

毎年この時期に開催される経営実践塾がKYOCAでありましたが、塾長の鬼澤さんが、インターナショナルとグローバルの違いについて話されていました。

グローバルという言葉が使われる様になったのは、ソ連が崩壊して東西冷戦が終結してからとの事で、それまでは国と国の関係を表すインターナショナルであったのが、その後、世界全体、地球を意味するグローバルが使われる様になったとの事でした。

その意味からすると、トランプ大統領就任を切欠に、世界は保護主義で、自国中心のインターナショナルな考え方に逆戻りにしていく事になります。

グローバルというのは、地球儀もグローブである通り、立体イメージですが、インターナショナルというのは平面的な地図のイメージで、それこそ、大統領自らのツイッターが瞬時に世界を揺るがす時代に、この逆行感をどの様に理解していけば良いのかと思います。

トランプ大統領就任の二日前、ダボス会議で基調講演した習近平国家主席は、トランプ大統領の保護主義、反グローバル化を批判されたそうですが、共産主義国のTOPが米国の大統領に、グローバル化を訴えるという従来発想では理解できない事を見ても、ベルリンの壁が崩壊して以降の大きなインパクトで、次のステージに入る事だけは間違いないでしょう。

今回の経営実践塾のゲストは、卵の選別包装システムで世界の8割のシェアを誇るという(株)ナベルの南部会長でしたが、全共闘世代真っただ中であり、経営者は悪だ!という所から、稲盛さんの思想に出会い、こんな経営者がいるのか、と、盛和塾などでも学ばれて素晴らしい経営者になっていかれた姿を見て、左翼から右翼への転身という人もおられたらしいですが、行為は別として、気持ち的には、真にこの国をどうするか?、どうすれば良い国になるのか?を考えてきたという事においては、ずっと同じだと仰っていました。

この南部会長の仰る”自国の事”を考えてと、トランプ大統領の”米国ファースト”は、似て非なるものの様に感じます。

ホスピタリティーなどを学んでいても、よく、お客様に喜んで頂く事が重要であるが、それにはまず、自分が楽しんでいないといけないという事が言われますが、そういう相手や他を思っての自分か、自分さえ良ければの自分か、の違いを感じます。

次の時代はそれこそ、共産主義や資本主義、右や左やという時代ではなく、主義や、国籍、民族の前に、人であるのが共通項であり、もっと言えば地球上に存在する生物としての共通項で考えていかないといけないと思います。

そういう意味では、米国大統領にはグローバルから、ユニバーサルな視点で発想する人になって欲しかったものです。

トランプ大統領には、他を思っての自国という意味で言っておられる事を期待しますし、混迷を極めていく時代でも、アダムスミスが説いた様に、見えざる手が働いていく事を望みます。













2017年1月16日月曜日

カッコイイ!会社


今週は社員と共に、堀場製作所さんのE-HARBORに見学に行かせて頂いてきました。

私は昨年10月にクオリアの会で見学させて頂いたのですが、工場として素晴らしいというレベルではなく、TOPの想いと社員の方々の自主性と、細部までの拘り、贅沢さと温かさなどのバランスの素晴らしさに感動し、是非、社員とも共有したいと、堀場社長にお願いして行かせてもらったものでした。

工場についての感想はその際にも書いていますので (http://okamura-kyotostyle.blogspot.jp/2016/10/blog-post_22.html)省略しますが、今回も訪問させて頂いての感想は、シンプルに会社として、”カッコイイ!”って事です。





建物や工場自体は勿論なのですが、その考えに至る全ての中身が"カッコイイ!"し、見学していても、ワクワクすると共に、大きさは別としても、やっぱり、こんないい会社にしたいという気持ちがメラメラと出てくるのです。


商品が命のメーカーは、通常は、製造設備にはお金を掛けても、特に工場のオフィスや休憩場にお金を掛けたりしません。

又、外見は恰好良くする所はあっても、コミュ二ケーションの大切さを表していたり、ましてや、それを社員さん達が話して、その意見から作り上げている様な、これだけ大規模の工場などは殆どないと思います。

そしてその精神性が、買収した海外企業まで浸透し、どこの国の人でも”ホリバリアン”を自負するに至っている、そんな事まで感じられたりする所が、”カッコイイ!”のです。

年末年始の休みの間、社員には、自分達の幸福感について考えてきてもらいました。

どんな事が幸せと感じるかや、大事にしている事は、人それぞれ違うので、それをできるだけ実現していく様にしたいと思っています。

それを踏まえて、堀場さんへ行った翌日の土曜日は出勤した人達で、どんな会社であれば誇りを持てるかを、ディスカッションしてもらいました。

思っていたよりも、短時間ながら、やるべき事、やれる事が出てきた様に思います。

今月27日には、”100人いたら100通りの人事制度”を掲げておられるサイボウズさんと、ワークスタイル変革セミナーを開催させて頂きます。

当たり前で、人は皆それぞれであって、それぞれに素晴らしい。

それを表す社会にしたいし、それが良いという会社を増やしたいものです。

それが周りから見ても分かる様になれば、ウエダ本社の社員達も、誇りを持ってくれる様になるでしょうし、そうなれば、”カッコイイ!”会社に近づいていけると思います。











2017年1月8日日曜日

価値観のシェアビジネス

年末に吐いた弱音には、多くの方から共感を頂きました。

やはり強がっているより、弱音も吐いた方が良いのかもしれません(笑)

そして新年から、働く環境の総合商社と銘打ちながら、社員の家族も含めての幸せという事には、できていない現実を反省し、皆の幸せを追求していく事を目指すと宣言しました。

一人一人の幸せ感は違うので、社員には、皆の幸せ感についてと、大事にしている事を出す事を、宿題にしています。

それを綺麗ごと抜きで、実現していこうと思います。

そして、時短も進めていきますが、その時短をした分を、ただ漠然と過ごすのではなく、皆のそれぞれの幸せ感に繋がる事、大事にしている事に向ける様にして欲しいと言っています。

かなり大変なハードルだと思いますが、そんなところから考えないと、働き方変革、特に中小企業の働き方変革はできないと思いますので、今年は、私自身がソーシャルイノベーターのつもりで展開していきたいと思っています。


色々と苦しみもありますが、一方では、価値観に寄って来て頂く人も増えています。

先週は、わざわざ神奈川県からというか、松下政経塾の方が、ウエダ本社でインターンをしたいと来られていました。

働き方変革に問題意識を持ち、経営現場でないと本質的な解決ができない、と思っておられた様で、ネット検索で見つけたウエダ本社の価値観に興味を持ってもらっての事でした。

一度メールでの依頼をスタッフが断っていたらしいのですが、諦めず松下資料館の館長にお願いして来て頂き、お話しを聞いてみると、やはり問題意識が近いので、話を聞くだけのつもりが、結果的には即決で今月後半から1か月間、インターンに来てもらう事になりました。

ここ最近特に感じていましたが、やはり価値観が合う事が、細かな条件など無視しても、結果的にはトータルで最もうまくいくと思いますし、今年度から採用活動も、仕入先や連携先も、価値観の合う人や会社にのみ絞っていくくらいにしていきたいと思います。


2017年から、より世界は混迷を極めていくでしょう。

どうなるか全く分からない中、ビジネスも、従来型や既存価値に縛られているよりも、改めて自分達の価値観を問い直し、それに合う事に突き進んでいく方が後悔がないのではないでしょうか?

ちょっとしたスキルの高さや、値段の安さなどで選んだり、又、商売でどれだけ沢山買ってもらっていたとしても、価値観が合ってなければ、問題が出た際に結局は、その対策、フォローに多大な時間を浪費し、疲弊もしていく事になります。


ウエダ本社は今後も大きくはしません!というかできません(笑)が、同じ想いの人が沢山集まって、”想い”のシェアビジネスを構築していく事に邁進していきたいと思います。

これからも同じ方向目指す人、会社の方、お待ちしていますので、いつでもお越し下さい!

2017年1月4日水曜日

試験管の中のウエダ本社

新年明けましておめでとうございます。

ウエダ本社は5日からの営業ですので、年頭所感というものでもないのですが、いつもの土日ではなくアップ致します。

今年は多くの方が、トランプ大統領就任後の展開が全く読めない事から、不透明感について話されているのではないでしょうか?

欧州では3月のオランダ大統領選挙を皮切りに、4月にフランス大統領選、6月の国民議会選挙、8月からは、ドイツでの連邦議会選挙と続き、トランプ政権の舵取りとどの様に呼応していくのか?という事も、世界の不透明感を助長しています。

誤解を恐れずに言えば、日本が多少努力した所で、これらの動きで、一気に吹き飛んでしまうことや、世界の潮流に翻弄されてしまう事も予想されます。

果たして日本の役割はないのでしょうか?

昨年末に、「海賊と呼ばれた男」を観ました。

昨年、同じく大きな話題となった、「君の名は」「この世界の片隅に」も、それぞれ素晴らしい映画で、それぞれに考えさせられる名作でしたが、やはり経営者として、又、私個人の現況からしても、始まって直ぐからビシビシと来て、情けなさや恥ずかしさ、勇気と使命感など、色々な感情が入り混じって苦しくなるほどズシリと来ました。

一昨年の年始のブログにも書いているのですが、この映画のモデルとなった出光佐三氏が、問答しておられるものを纏めて、今から50年近く前の1969年に発刊された”働く人の資本主義”を改めて見てみると、更に又、ビシビシと来ます。

今年も更に、アベノミクスの実現の為に、一億総活躍社会、働き方の変革が、政策のど真ん中に置かれていきます。

制度だけが進んでいくのも危険だと思いますが、一方で、昨年これまた話題になったドラマ、「逃げるは恥だが役に立つ」でも取り上げられた、”やりがい搾取”という問題も、難しい、微妙な話だなあと思っていました。

イキイキと働くということは素晴らしいと思うのですが、それを搾取と論議されると、それ又、どうなのか?と。

この問題でも、出光氏は、この本の中で、”無私でない場合は全て搾取ですよ”とスッパリ仰っていました。

そうなんですよね、幾ら、イキイキと働く事が素晴らしいと言っても、それを経営者が利用しようとしたら、”搾取”であるし、本人の成長を考えて行なっている事であれば、それは”搾取”にはなりません。

又、この本では、1940年~1965年までアメリカの企業が、従業員が自発的に働く事を求めて、勤務時間の短縮、有給休暇の増加、給与・賞与の増額など様々の手段を行ったが全て失敗した事が書かれています。

既に50年以上前に、アメリカでデーターが出ているという事に又、日本が制度として、真似していかないか?が最も気になる所です。

欧米では自発的に働くというのも根本が対立闘争、個人主義の主張から来ることが起因しており、日本では、”お互いの為に働く”という外国にはない感覚で考えていく事が必要だと出光氏は仰っています。

そして、既に社長退任時の1966年に、試験管のなかの出光という言葉を社員に残されたそうです。

それは、”我々がやってきたことは石油業ではなく、それは手段である。”

”我々が行ったことは、出光という試験管の中に、日本人の仲の良い力という製品を作ったのである。”

そして、日本人離れした今の日本人が、一日も早く本来の日本人に立ちかえって、世界の平和と人類の福祉の為に、日本人全部が試験管の中に入ったつもりで、そこに仲の良い”働く人の資本主義”の実体を作ってみせること、それが日本人の世界的使命だと仰っています。

正に改めて、この不透明で、内向きになっていく世界の中で、働き方変革を唱える日本が、目指すべき指針がここにあるのではないでしょうか?

改めて、試験管のなかのウエダ本社で、働き方の変革に向かいたいと思います。