2014年8月17日日曜日

それぞれのバランスシート

企業の評価にはバランスシート(貸借対照表)というものがありますが、この考え方って、結構いいと思います。

バランスシートとは資本の調達先と運用を表すものですが、それだけに資産と負債がイコールで表され、最終というのか、左右それぞれの合計は同じになります。
ただ、当然、その中身がそれぞれ違って、それぞれの考え方がある筈なのに、効率などの一面的な評価を気にし過ぎているのではないか?と感じます。

勿論、上場企業や、他人資本が多い場合は、勝手にはできないですし、経営者として会社価値を最大化を目指すというのは当然であるという前提なのですが、それを分かりつつの問題提起として、特に未上場企業で、借入金なども少なく、株主も身内が多い中小企業などの場合は、もっと自社の考えを表していけば良いと思います。

ウエダ本社は今月が決算です。

前の期から、決算の業績見通しにおいて決算賞与を出す様にしているのですが、今年度は社員達で決めた目標も下回っており、ハッキリ言って決算賞与を出す業績ではありません。

ただ、売上、利益の損益計算書上では良い業績ではありませんが、組織として、又、皆の意識としては確実に成長をしており、しかも赤字ではないので、些少ではありますが、出すことにしています。

我々の様に未上場で、現在実質的には無借金の会社で、しかも、ステークホルダーの優先順位において、社員を一番に掲げているのですから、売上、利益という表面上の成績だけを捉えて、決算賞与は無しという決定はおかしいと思います。

大変レベルの低い経営をしておきながら甘い!と言われると思いますが、少なくとも未上場企業においては、ROEなどで効率を考えるのではなく、バランスシートに意思を持っていくべきだと思いますし、一面的な外部評価からの呪縛から逃れるべきだと思います。

人の成長も勿論ですが、その、人が集合した組織なのですから、成長というものも色々な見方があると思います。

この投資を実行すれば、昨年よりも最終成績は落ちるが、企業や組織の成長としては実行すべきなら、そして、その方向を目指す企業なら、実行していくべきだと思うのです。


メタボ評価ではないですが、ウエスト85センチ以上がメタボで、84.9センチ以下だとセーフ
という基準、指標ができると、それが独り歩きしていき、その数値だけで企業や、人の評価が決まっていく事が多いですが、もっと多面的な評価ができないものか?と思います。

ちょっと意味は違いますが、長所の裏は短所であり、同じ事が見方を変えればどちらにもなります。
又、良いという事、例えば今、お金的に成功している事が、実は、人間的には驕りや傲慢さを生んでマイナスであったり、幸福と不幸はそれぞれ本来はバランスされていて、それは他人と比べるものではなく、個人個人のバランスシートで考えればいいのだと思うのです。

大金持ちで資産は大きいですが、その反対側の負債となるべき事は必ずあるものです。
逆に、自分は不幸ばかり、という人は、それが糧となる経験という資産を得ているのだと思いますし、逆境を跳ね除けて、常人ではできない価値を生み出しておられる人も沢山おられます。

自分自身をそれこそ棚卸し、自分自身のバランスシートを考えてみるのもいいのではないでしょうか?

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