2014年6月15日日曜日

ないものはない!から逆流する価値

今週始めは、島根県隠岐諸島の海士町、隠岐の島町に行っていました。

それには二つの理由があります。

一つは、以前から山崎亮さん始め色々な方が入り込まれ、離島で唯一人口が増えている、しかも若い人が増えているという注目の島に行ってみたかった事と、もう一つは、尊敬する大久保寛司さんからお誘いを受け、奇跡的にも調整がついたので、行くしかないでしょう?との事からでした。

という状況で内容も知らぬまま参加すると、それは何と、高野登さんが、海士町、隠岐から招待され、二日間みっちり、町民、高校生、隠岐汽船及び商工会などへの講演会が組まれているところに、大久保さんからお声がけ頂いた7名も同行するというものでした。

全国の大久保さんや高野さんのファン、師事している人からすると、当たり前だ!と妬みに近い突っ込みを受けるでしょうが、こんな贅沢な旅はないというくらい濃密なものでした。

高野さん、大久保さんがWで行われる講演自体、滅多に見れないものを、違う層に向けて、違う内容、違う伝え方で行われる三部作を見せて頂けるのですから、当たり前ではありますが。
加えて一緒に参加されていた方々が、凄い方ばかりなので、これも贅沢感を増幅させるものでした。

沢山あり過ぎて、とても書ききれないですが、印象に残ったフレーズをいくつか上げると、高野さんの、
何故売れないか?それは買う理由がないから、
何故行かないか?行く理由がないから。
というお話と、モチベーションは上げるものではなく、心の底に掘り下げるものであり、自分と向き合って何ができるかを考える事がモチベーションであるというお話、
大久保さんの、心は表情や言葉や見える事で伝わるもので、どう思われるかが全て。
あるべき姿を語るのではなく、あるべき姿を実現する事が大事、というお話は、自分自身の大きな課題としても刺さりました。

いくら語っても、どう伝えられるか?が重要であり、あるべき姿の実現に向けては、心に届かせないといけないという事も、大久保さんの講演で、目の当たりにした感じです。

言葉の響き、トーン、テンポ、そんな事を整えていくと、伝わり方が全然違っていく様に、個人も組織も、雰囲気を整えていく事が重要なのだと感じました。

あとは、海士町にしても、先日訪れた智頭町も、熱く強い想いを持ったリーダーと実際の現場リーダーが揃うと、どんな課題があっても動き出すのだという事も見せつけられた気がします。

「ないものはない」フェリーで入った海士町のゲートにたくさん貼られたポスターは、町長の強いメッセージを表しています。

無いもの、足らないもの、を嘆いていても何もならないし、その姿勢はどこか依存している気持ちがありますが、ないものはない!とすると、有るものを探すしかなくなり、自分で何とかしないとという自立に向かうのです。

求める人、しかも自分の条件のみを考える人では、力を結集していけません。
要は条件に群がり、スキルで勝負する人ばかりになるので、それは結局、大手や資金力のある力の勝負になるのです。

ないものはない、と有るものを見つけ、高野さんも仰る、コップ半分の水で、文句を言っているのではなく、半分有る事に感謝できる人を集め、繋がっていった時、計算できなかった価値が生まれていくのだと思います。

古ビルの再生、町おこし、社会的ハンディキャップを持った人達に優しい社会の実現など、実は全部同じで、ないものはない!と多くの人が、腹決めする事から始まるのではないでしょうか?

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