2012年10月14日日曜日

プロとアマチュアの差

先週は、又素晴らしい方々とお会いする事ができ、大変有意義でした。

一人は、京産大でソーシャルビジネスを研究されている大室先生と、もうお一人は、瀬戸内海放送の加藤社長ですが、私にとって、何が嬉しいかと言うと、モノの見方、これからの日本のあるべき姿の捉え方などが少なくとも同じところを見ていて、お二人ともロジックがしっかりされていて、ハートとのバランスが素晴らしい方でした。

大室先生は、NPOやソーシャルビジネスには早くから関わって来られ、色々な事例を見て来られた中、現在では”NPOは嫌いだ”と愛情から仰っているのですが、表現はキツイにしても、この危機感には私も同じ感覚を持っています。

加藤社長は、東大、三菱商事と、エリートコースを歩まれ、それまで系列局に任せておられ、どちらかと言えば、こなすだけと言った放送局から、自らイニシアティブを取ってリーダーシップを利かせながら、社員さんには様々な研修の場を作り、自主的に動いていく組織へ転換をされて来られている方でした。

一見キツク聞こえる表現というものは、実はロジックを利かせていけば、そうなるのですが、日本人はとかくそこが弱いというか、嫌いというか、包み込んだものにしてしまいます。

まだその本質が分かっていれば良いのですが、単純に、キツイ言葉を嫌ったりして感情だけで動くと、問題解決などできる筈はありません。

最近、ソーシャルビジネスなどが持て囃され、”ちやほやし過ぎだ”という声も聞かれますが、これは”ちやほや”していって、色々な賞や、ブーム的に取り上げる事で、足腰がしっかりしていない所を取り上げていくと、結果的には、そのNPOの為にはならず、潰してしまう事になるという意味なのですが、大室先生の”NPOは嫌いだ”も、これに通じる話なのです。

私も行っている事からすると”ちやほや”している側に見られるかも知れませんが、実は全く同じ想い、懸念を持っています。

大変有能な人で、成功もしていっており、それこそ色々取り上げられていっているけれど、基本的な連絡だとか、お礼やお詫びだとかができない、こういう人が大変増えています。

それを又、周りの”大人”が注意をしないのです。

しかし、注意をしても、難しいのは、本質を分かっていない人は、これを毛嫌いし、耳を塞ぐのです。

今、NPOを含むソーシャルビジネスというところに集まる人達を見ていると、勿論、大変な課題に挑戦しているのですからハートはしっかり持っていますし、最近活躍する様な人は皆優秀で、素晴らしい頭脳を持っていますからロジックもしっかりしているのですが、何が足らないかと言えば、ストレス耐性ともいうべきか、自分の行っている事や、考えている事に批判的な意見や、自分自身への注意を受け止める耐性、これが極端に弱いと思います。

公に役立つ事を行っていく為には、ましてや世の中の課題に対して向かっていく為には、逆風だらけなのですから、自分に対しての反対意見や、自分を思って言ってもらえる厳しい意見は、しっかり受け取れる様にならないと、とても皆を巻き込んで課題解決などしていけないと思います。

アマチュアやサークルでは、一生懸命やったという事で褒めてもらえるでしょうが、プロやビジネスでは、それだけでは駄目であり、むしろ、一生懸命とは関係なく、結果、成果が出れば良いという面もあるのです。

その為には、嫌な事厳しい事にも向かわないといけないし、ましてや、それが自分や団体を良くしようとする想いから言われる事などであれば、プロ的感覚からすれば、有り難い、喜ばしい事なのです。

一番の理解者である様な大室先生に”NPOは嫌いだ”などと言わせている様では、”ごっこ”の域から出ることはできないと思いますし、日本のソーシャルビジネスにおいては、このプロ的感覚を持てる人が出てくるか、そんな団体が作れるかが大きなポイントになっていくと思います。

と、NPOの人達に、期待を込めて厳しく言ってますが、実は、日本のサラリーマンでも同じことです。

ウエダ本社の皆も、お願いしますよ!

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