2013年5月19日日曜日

出井さん、やはり大経営者です。

今週は、副部会長を務めさせて頂いている京都経済同友会の例会に元ソニーの出井さんにお越し頂きました。

1995年、ソニーの社長に創業メンバー以外で初めて大抜擢され、第二創業として、日本の経営では馴染みがなかったカンパニー制などを打ち出していかれた出井さんは、その直前に独立創業していた私にとっては、とても斬新に見えました。

ご自分でもお仰ってましたが、ソニー内部でも出井さんについては賛否両論あるところです。

しかし、先日もお話を伺っていて、当時20万人から15万人に減らしたという話など、日本で、いや世界でも、何人がそんな立場の経験があるでしょう?

その立場にならないと絶対に分からない事だらけだと思います。

まして、あのスティーブジョブズまでが憧れ目指した様に、世間からは素晴らしいと思われている中、それでは立ち行かないと改革を行っていくというのは、半端な精神では持たないし、その立場になった人しか、分からないのです。

規模やレベルは当然比べるにも厚かましいですが、私がウエダ本社に来た際も、中身は倒産寸前なのに、世間からは良く思われている中、改革を進める大変さ、割りが合わず、やってられない!という心境を何度も経験しましたが、あれだけの組織で、周りから素晴らしく思われていた会社を変革しようとされた事自体ができる事ではありません。

"守成は創業より難し"です。

しかしそれが道半ばで達成できずに、その後バッシング的な話への対応も、出井さんは格好いいと思いますし、あの様なスマートさ、しなやかさを持ちたいと思いました。

今、ある首長が、ある発言への反論を繰り返していますが、発言自体の是非は別として、もしくは正論であったとしても、あの立場としてはどうなのか?と思います。

それこそ、あの立場にならないと分からないのかもしれませんが、公の立場や、それだけの想いがある人は、誰に何と思われ様と、誤解を受けようと、そんな事は関係なく、公益の為に進むだけで、周りの評価は意に関せず、歴史が自分をいずれ評価するという位の対応をしてもらいたいものです。

こんな事を間近で感じながら、社員にいくら伝わらなくても、言い訳しない様にしよう!と、決意している私は、世界が小さいですね。

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