いつも色々ご指導を頂いている大久保寛司さんからお声掛け頂き、参加させて頂いた日本IBM最高顧問の北城氏のお話は、今の私にとって、大変貴重なものでした。
1993年238億もの赤字に陥った際に社長に就任された北城さんは、危機が改革のチャンスと、お客様志向、情報産業の変革をリード、自由闊達という3つのポイントで事業モデルと社内風土を変革されていかれたのです。
1990年には7割がハードでサービスの売上が15%というところから、2009年にはサービスが8割というビジネスモデルの大転換を行なって来られたお話、しかも、米国系でありながら、お客様志向という視点に転換し、結果を残して来られた北城さんのお話は、経営品質という方向で、お客様スタンスを標榜しながら、まだまだ実業と遊離していてお題目レベルから抜け出せず、関わり方にも悩んでいた私にとっては、大変明確に、理解でき、決心させて頂く事ができたものでした。
特にこの数年、私自身の関わりについて、社員の自主性を重んじる為、社長が口出ししてはいけないという様な方向性、特にうちの会社の場合は、社員ほぼ全員で、経営品質の方向性も学んでいる事から、社員も一緒に、社長が口出しをすべきではないという様な教えを聞いている事による弊害も感じており、そのバランスにいつも悩んでおりました。
そのポイントについても明快で、それらは組織の段階や、置かれている環境で全て違うとの事で、
余裕がないのに、口出ししないなどと言ってられる筈もなく、大事なのは、社長が自分のマネジメントスタイルを作る事というお話でした。
北城さんの魅力は、全て数値化を求める様な外資系の厳しさを経験されながら、日本的強みも理解され、しかも何よりも実践され、実績を上げてこられたというところであり、それだけに自分ができていない事でも、やってみようとする対策が浮かび、反対に、自分で行なっている事では、これで良いのだという納得感も持つ事ができ、色々な事が一気に明確になりました。
最も私ができていいなかったポイントは、価値観の変革を唱えながら、そこに誘導していく為の仕掛けができていなかった事です。
価値観は言っているだけでは変えるのは難しく、仕事の仕組みを変え、それを回していく事、その体感を持って初めて価値観は変わっていくとの事でした。
そして、優先するという事は、そこに社長が一番時間を割くという事。
北城社長時代では、お客様満足と掲げている以上、会議でもお客様満足について殆どの時間を費やしていたとの事でした。
又、組織を動かしていく為には評価が重要で、評価については、客観性や科学的根拠などを考えるとうまくいかず、社長の思いで良いという様なお話で、これなどは、机上で話される”先生”では
有り得ないお話でした。
他にも、何を競争の源泉にするのか?
お客様の期待値の設定について、などなど、色々なお話がありましたが、やはり実践の”本物”のお話なので、全てが直ぐに役立つという感じでした。
その北城さんがIBMを改革していくに当たり、大久保さんを抜擢されてCSを進めて来られたのであり、その大久保さんに常にご指導頂いている私やうちの社員達は、本当に恵まれていると改めて感謝できた一日でした。
北城さん、そして大久保さん、有難うございました。
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