2015年1月3日土曜日

2015年 働く人の資本主義~いい会社をふやしましょう

明けましておめでとうございます。

元旦の日経新聞社説は、今年が戦後70年、自民党結党60年、日韓国交正常化50年、先進国サミットがスタートして40年、プラザ合意30年、世界貿易機関の発足から20年、京都議定書が発効してから10年と、内政、外交、経済の枠組みを形作ってきた事柄の節目の年であると書かれていました。

正に戦後70年間、自民党一党支配は弊害もあったとは言え、これまでの日本の繁栄をもたらせました。

ニクソンショック後の先進国サミットにも参加した日本は、プラザ合意以降バブルに突入し、その後失われた20年を経験、その間、温暖化対策の大きな指針となる京都議定書が発効されたCOP3の議長国を務めました。

そんな数々の節目となる2015年は与党が3分の2を占める中、今後の日本にとって大きな岐路になると思います。

同じ日経の一面には、働きかたNextという特集が組まれ、”変えるのはあなた”という見出しがついていました。

様々な節目と共に今年は阪神・淡路大震災からも20年となります。

ボランティア元年と言われた年に生まれた人が二十歳を迎え、衣食住足りた中、失われた二十年も、それが当たり前で育った世代が社会に飛び出していくのですから、絶対安定の与党は、従来の価値観ではなく、新たな価値観を捉えて、そちらを向いて、それらをサポートしていってもらいたいものです。

豊田章男社長も教えを請われる伊那食品工業の塚越会長から、昨年直接伺った話ですが、年輪経営などを掲げて来られた起源が何処にあるのか?をつい最近思い出されたそうです。

それは20年以上前に、あの”海賊と呼ばれた男”のモデルであった、出光佐三氏のインタビューが編纂された”働く人の資本主義”という本にあったそうで、私も早速買って読みました。

驚く事にそれは1968年のインタビューで、アポロ11号が月に降り、科学技術が華々しい未来を開く一方、米ソが対立する東西冷戦時代という時代に、”出光では資本主義、社会主義、共産主義の良い所を取り入れた”、「働く人の資本主義」を目指していると仰っているのでした。

又、福祉とはお互いに仲良くすることであり、日本は心の福祉、外国は物の福祉を第一としており、日本民族が祖先から教えられ、数千年実行してきた心の福祉、和の在り方を外国人に教える事が大事とも仰っているのです。

そして、事業においては、清廉潔白、責任感を重んずるということは、一生懸命働いて自分の為のみではなく、人の為、国の為に尽くす、そして命がけで公共性を発揮するという事で、今日の言葉で言えば事業の社会性が大事だと、この時点で仰っているのです。

昨今のソーシャルビジネスという事に、違和感を感じ、事業と直接的に繋がっていない様に見える活動を何の為に行なうのか?という質問に辟易としている私にも、我が意を得たりの内容も多くありました。

漸く外国からも首相の名前を覚えてもらえる様になった政権で、数的にも安定した運営をできるからこそ、その力を、出光氏が唱えておられる様に、日本民族が本当の姿に帰って、フィロソファー(哲学者)となっていける様に向けて欲しいと思います。

ウエダ本社としても改めて、出光氏の意思を引き継がれた様な塚越会長や、”いい会社”を目指しておられる経営者や会社から勉強させて頂いて、日本こそが、世界平和、人類の福祉を教える存在となっていけるという出光氏の意思に則って、働く人の資本主義を広めていく使命を持っていきたいと思います。

またまた大風呂敷を、、と思われるでしょうが、新年の所信としてお許し下さい。

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