2011年3月23日水曜日

経済とボランティアのどちらかではなく

昨日、ブロックスの西川社長と話していました。
西川社長は素晴らしい思いの会社を取材し、知らしめる事によって日本を変えていこうとされている方ですが、地震以降、しっかりと仕事に向き合えないという心情を仰っていました。

私は、そんなに心優しくはないのですが、神戸で被災しているだけに、言われている心情がよく分かりました。

何も被害を受けていない人達が、テレビの娯楽番組の放送をする、しない、見る、見ない、プロ野球を開催する、しない、外食、旅行、イベントなど、遊び、贅沢なものをする、しない、それぞれ、どうあるべきかについては意見が分かれるところです。

いつまでも暗くしていては駄目で元気を出さないと!だから娯楽番組で明るくしないと・・正しい理屈です。
でも西川さんは見る気が起こらないと言われていました。
実は私もそうで、まだお笑い番組などは見る気がしないのです。

プロ野球のセリーグには腹立たしい思いがあります。
何故、パリーグが4月中旬開催にしているのに、それに合わせるくらいができないのだ、と。
そこには経済の理屈があるのでしょう。
そして、多分そちらの論理に立つ人は、しっかり稼いで、しっかり支援できる様にした方が良いでしょ?と言うでしょう。
それも正しいです。
しかし一方では、セリーグの運営は批判しながら、自分はどうなんだ。
被災地に手伝いに行くわけでもなく、京都で仕事しているって事は同じではないのか?という自暴自棄的な気にもなります。

ボランティアに行くべきではないのか?でもむやみに行っても混乱を起すだけではないか?

こんな色々な思いが、私にもずっと心の中にあって、しかもそれが、神戸から京都へ避難して来て、テレビで神戸の様子を見ていた時の罪悪感、その後神戸に物資を運んで大阪に電車を乗り継ぎ戻って来た時に、ほんの隣りの大阪では、何も無かった様に皆が楽しそうにしている光景を見た時の、神戸だけが、こんな事になったんだ、という何とも言えない物悲しい心境などが蘇ってきて、余計に何をすべきなのか?という気持ちを複雑にするのです。

そんな色々なものが混ざりきった気持ちを吹っ切るには、経済かボランティア(支援)かではなく、自分の仕事を思い切り行なえば、今回被災された方々の役に立つという構図を作れれば、すっきりと邁進できるのに・・と、西川社長と話していたのです。

各業界でそんなモデルを作れないか?

外食産業各社は売上の一部がしっかり現地の支援に役立つモデルを作れれば、むしろ、家で食べていないで、東日本の人達の為に、外食しよう!とか、旅行しよう!とか、そして同じ物なら、東日本の物を買おうとか、オフィスで言うと、全く被害を受けていない関西の企業は、リニューアルでお金を使って、入れ替えた備品類を東日本に送ろうとか、当然、そこでの売上の一部は東日本に寄付されるという様な仕組みを作ると、気持ちもすっきりと経済活動に打ち込めると思うのです。


被災後、神戸が復興にどれだけの時間が掛かったかも見てきたので、今回の災害がとんでもなく復興に時間を要する事が想像でき、それだけに余計、支援も一過性で、浮ついて行なうものではなく、腰を据えて考えていかないといけないと思うのです。

皆さんのおられる各業界でそんな事を考えていきませんか?

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