2週間の予定でバングラディシュに行かれた山口さんは、その劣悪な環境に衝撃を受けられ、やはり国際援助は現地には届いていないと感じたそうです。
そこで彼女の発想がトンでもないのは、この問題を知るには2週間位で分かるわけがないと、その滞在中に現地の大学院に行く事を決め、学校も捜して手続きまで済ましてしまうのです。
そして断わられ続けて漸く見つけたアパートの直ぐ前で大洪水が起こり、正に日本で起きた津波の様に6000人が無くなるという光景を目の当たりにし、そこで何の為に生きているのか?何故ここに居るのか?を考えさせられたとの事でした。
その後バックの生産を行うのですが、1ドル程の下請け仕事をしている彼らを見て、そんな仕事で楽しいのか?そんな物を作りたいのか?と投げかけ、彼らに自国の誇り、自分達の誇りを持った仕事を作る事、そして彼らが自立する事が一番の支援だという事で、バングラディシュの産物であるジュート麻に目をつけ、それでバックを作る事にするのです。
これって、私は一番素晴らしい支援なのではないかと思います。
援助というと、どうしても送る側と受け取る側の立場は送る側が上位にありますが、それって、どこまでその人達の人権までを考えた事なのか?と考えると違う側面が見えてくる事もあります。
山口さんの場合、その国の人々のアイデンティティーを呼び醒まし、その国の人々の自立を願っておられるのですが、これこそが、支援の本質なのではないかと思います。
今回の震災でも、政府の復興プロジェクトに山口さんが参加してもらえないものかと、大袈裟でもなく思ってしまいました。
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