2018年11月18日日曜日

コペンハーゲン、マルメからのフィードバック

帰国後も出張続きで、なかなか海外出張についても書く間がなく、その間のインプットが溜まり過ぎてますが、順番に北欧について書きたいと思います。

ベルリンからコペンハーゲンへはLCCで行きました。

ヨーロッパのLCCは、日本ともやはりシステムが違ったりすので、下手をすると、結局経済同友会の一行にも合流できないかも?という心配もあって、最悪その便がキャンセルになっても、他の会社の便で行ける様にと、かなり早くに空港に行きましたが、拍子抜けするほどスムーズに行き、夜にコペンハーゲンに着きました。

翌日はホテルで、まず基本的なデンマークの概要のレクチャーを受けましたが、色々な事が日本人の我々の思考では、真逆?と思える事がバランスしている様で、なかなか整理できません。

幸福度ランキング1位と言われるデンマークですが、この源泉は高い税金で高福祉である事で、実際、日本で100円感覚の飲料水が300円弱、スタバのコーヒーが600円程という感じで全てが高く、収入が多い人は所得税も60%ほどとの事で、驚くのが職種によって収入があまり変わらず、所謂、ホワイトカラーとブルーワーカーまでもが、手取りレベルがあまり変わらないそうです。

その分、教育、医療は無料であったり、休職中の手当てが厚く、生活をするのに安心できるということですが、それなら、頑張って勉強してTOPを目指そうという人が生まれず、怠ける人ばかりになるのでは?と思いますが、それがそうではなく、やはり国を動かそうとする様なエリートはしっかり優秀で、モチベーションも高いそうです。

小さい頃から”社会で貢献する様な仕事が良い”という教育や、テストが15歳まで無く、自分がしたい事を問われ続け、誰でもが一番になれる教育が浸透しているとの事ですが、俄かには、信じられない話で、でもそんな事だらけでした。

キャッシュレス、自転車優先社会、個人情報の徹底管理など、国家戦略としてのグランドデザインに則って、トータル的に考えられている様で、そんなブレない国の指針自体が大きな安心要素なのだと思います。

ウォーターフロント開発で、デザインセンターとして作られたBLOX HUBでは、施設のコンセプトや開発背景などのお話は聴く事ができず残念でしたが、翌日に行ったスウェーデンのマルメにあるSTUDIOというホテル&コミュニティースペースは、ここだけでも今回来た甲斐があったと思えるものでした。


広大なスウェーデンの南端に位置する第三の都市マルメは、全長16kmを結んだオスアン海峡連絡路が2000年に開通してから、コペンハーゲンと約350万人の経済圏を形成し、大国、大都市にも勝つ為の、独特の展開をしている様に感じました。

このSTUDIOという建物は、一階にはホテルのフロント(と言ってもカウンターデスクのみ)とカフェ、2階がコワーキングスペースと、テーマ毎に作られたミーティングスペースで、上の階にはオフィスとホテルがある複合型のスペースで、尚且つ、吹き抜けとなった階段は、地域の人に開放したスペースで、コンサートなども開かれるそうです。



コワーキングスペースにはやはりコーディネーターが常駐し、会員の要望などを聞いて、人や企業を繋ぐ役割をしており、その養成がポイントだとも言われていました。

このマルメ訪問も合わせて、コペンハーゲンの滞在は実質二日の滞在で、ほんの一端しか見れてないと思いますが、普段から弱者の戦略で考えている私などには、このSTUDIOの創られ方を見ただけで、狙いどころも分かり、自分のやっている事との方向性の確認も取れた気がしました。

”今後、都市は、優秀な頭脳をどう引っ張るかの競争だ”という説明もありましたが、大国でも大都市でもない、大企業でもない集団の創り方、向かい方がそこに有った様な気がします。


そんな見方をしていたのは、私だけかもしれません(笑)



2018年11月10日土曜日

ドイツ報告

日曜日にコペンハーゲンから帰国しました。

元々は、経済同友会の視察でドイツ、コペンハーゲンと参加するつもりでしたが、二年に一度のオフィス家具の展示会がケルンで開かれていた為、そちらに参加して、ドイツは別行動しておりました。

日本で言えば、ビックサイトか幕張メッセの会場全部を使うくらいの規模をオフィス家具だけで構成できるのですから、その層の厚み、レベルの高さは桁違いでした。


もう今から20年程前になってしまうのですが、繊維商社に居た際には、ミラノとパリのやはりテキスタイルでこの様な国際展があり、春と秋の年二回行っていたのを懐かしく思い出しましたが、その時は、仕入や、そこの情報を持って帰って直ぐ自ら企画するというすぐさまの飯のタネを血眼になって探していましたので、それと比べると今回は、ゆったりと見て肌で感じという良い時間を過ごさせてもらいました。

ケルンの近くのデュッセルドルフには、Jimukino-Ueda bldg.のオープン時から、一階でHACOBU KITCHENを運営していた中山咲子さんが来ているので、こちらでの様子を聞いて刺激を受け、その後、ベルリンに向かいました。

こちらでは、以前に紹介を受けていた井口奈保さんが共同代表を務める、アートなどを中心に街(コミュニティー)づくりを行なうNIONというグループとミーティングをさせて頂いたのですが、やはりその地の空気に触れ、実際の風景を見て、お話を聞くと、ベルリンの置かれて来た背景からの特殊なバランスを感じる事ができ、このグループが目指す所も理解する事ができました。

ベルリンもスタートアップ企業が集まって来ており、そこには力を入れている様ですが、面白いのは、スタートアップ企業も決して大きくなっていこうという事ではなく、企業規模よりもインパクトを目指している事でした。

何せグーグルが事務所を構えた際に、自社の利益追求や、拡大志向の会社を良しとせず、地域の人達が締め出していって、結果的にグーグルが、この事務所はベルリンの為の事業をするという事で、何とか居させてもらう事になったという話もあるくらい、地元の人の
アイデンティティ―の高さを感じました。
そんな事で見てみる街並みは、面白いと思う所は全て旧東側で、ここに町づくりは勿論、組織であれ、個人であれ、色々なヒントがある様に感じました。

今回、ドイツに行って初めて分かった事は、日本では、ドイツ人は厳格で真面目で、日本人と合うという事を言いますし、私もそう思っていましたが、それは全く違うという事でした。

最初に到着して、フランクフルトの空港からケルンに入る特急列車も、イキナリ1時間ほど遅れていましたが、別に、大した事があったわけでは無さそうで、それくらいは良くある話だそうです。

ベルリンに夜着いて、荷物だけ置いて約束の食事に出かけてホテルに戻ると、部屋の鍵が壊れていては入れず、ここはサービスアパートメントだったので、夜9時からフロントが居ないので、着いたその日の夜中に、部屋に入れないという状態でした。

フロント周りにあるチラシを探しまくって、何とか連絡先を見つけて電話すると、”誰か行かせる”との事で、幸い?真面目に10分程で来てくれて事なきを得ましたが、個人で動いていると、細かいトラブルだらけで、ドイツが、、というよりも、やはり日本が良くも悪くも世界の中では特殊なのだと感じました。

それこそ、新幹線は、殆ど一分違わず、毎日凄い本数を運転しています。

それは海外から考えると驚異の技であると思いますが、その実直さが方向、目的を見失うと、成果と結びつかず、生産性が悪いという話になるのでしょうね。

一人当たりの生産性は、ノルウェーの半分以下となるのですから、使い方が間違っているとしか言いようがありません。

その北欧、デンマーク、スウェーデンへの訪問については、次回書きます。

2018年10月21日日曜日

”良い会社”を考えさせられた一週間

今週はいつもにも増して、様々な角度から、”良い会社”を考えさせられた週でした。

火曜日には、京都信用金庫さんの青年役員会議という研修の場で、”良い会社”について、お話させて頂きました。
と言うよりも、大室先生に質問頂いた事に答えて、それを解説頂いていたという方が近いかもしれませんが、組織での課題に対して、伊那食品さん、ネッツトヨタ南国さん、西精工さん、ヨリタ歯科クリニックさんなどの事例を上げて、我々が考える”良い会社”についてお話させて頂きました。

勿論、こういう会社を目指して取り組んでいる我々の取り組みも話させて頂きましたが、まだまだ我々では信ぴょう性も無いので、他人のふんどしをお借りしていました(笑)

この青年役員会議というものは、京信さんの20代で、京信さんの未来を考えていく事に手を挙げ、所属の支店長が認めた方の集まりですが、京信さんにおいての課題も出ていましたが、金融機関で数字ノルマも廃止され、「平日の大事な営業時間に、こんな取り組みをされている事自体が金融機関ではあり得ないですし、”良い会社”の表れだと思いますよ」と、話していました。

木曜と金曜の二日に渡っては、10月からメガミの代表も兼務することとなり、体制も変わることから、”理念デー”と称して、既存会員さんや新たに考えておられる方へ向けての説明会を行っていました。

この中身全て、新体制でやってくれる事になったメガミのスタッフ二人が考えてくれたものだったのですが、嬉しいのは、そもそもメガミはウエダ本社の100%子会社なのだから、まずウエダ本社の事を知ろうと、私が話する朝礼や、ウエダ本社で行うセミナーなどにも積極的に参加し、全く知らない間に、ウエダ本社の考えからメガミの今後の展開までの繋がりを纏めた見事な資料も作ってくれていたのです。

これぞ、”自律した働き方”だと思いますし、こういう所が本質的な働き方改革のポイントだと思います。

自律した働き方を皆がしていく様になると、管理などする必要もなく、時間で計る働き方をしなくてよくなり、働き方に関する様々な問題は一発で解決できるのです。

そして、今話題で今後の理想の様にも言われるTeal組織も、男性社会で作り上げられた既存の組織を転換するのは大変ですが、女性チーム、特にママさんを中心にしたチームには適した組織であると思いますし、マイナスからのスタートで、今何も無い状態の新生メガミは、これからの良い会社になっていく可能性を秘めている様に感じます。



又、今週には、二つの凄いお祝いの会に参加させて頂き、良い会社を見せつけられました。

一つは、マールブランシュ、茶の菓で有名なロマインライフの河内社長の還暦のお祝いパーティーですが、全日空ホテルに350名のお客さんを招いて、京都の有名店を屋台に出し、祇園さゝ木の佐々木さんやイルギオットーネの笹島さんなども自らサーブされていて、笹島さんなどは、忙しくパスタを作っておられたので、分からなかったほどでした。




5時から始まった会は6時までに食事を取り、その後は9時半までライブ演奏で、河内社長と社員の方で構成するバンドを中心に、そこに社長と親しい凄い方々が登場されるのですが、そこに、宇崎竜童、Char、佐藤竹善、寺岡呼人、K、というアーティストも参加され、それぞれ素晴らしいライブを見せた頂きました。


中でも河内社長がバンドを始めたのは、ダウンタウンブギウギバンドの大ファンになったからだとの事でしたが、その憧れていた宇崎竜童さんと、ビジネスで成功されて交友される様になり、ご自分の還暦パーティーで、一緒に演奏しながら歌えるなんて、大変失礼ながら、ビジネスマンとして、男として、もうこの場で死んでも本望だろうなと思って見ていました(笑)


そして何よりも、河内社長の凄さは、あくまで個人の還暦のお祝いでありながら各界の凄い方々を集め、ご自分のライブ演奏を3時間以上見せて、文句が全く出ないという所だと思いますし、まずこんな方は、他にはおられないと思うところです。

これだけの成功は、正に社長のこの人格、そしてその社長を羽ばたかせていかれた奥様と、二人三脚で作って来られた会社風土、チームの賜物だという事を見せつけられた気がしました。

金曜の夜には、片岡製作所さんの50周年式典がでしたが、こちらは会場が何と、世界遺産二条城で、こちらも400名の方々を集めておられましたが、京都府の西脇知事、山下副知事、京都市の門川市長、村上副市長、岡田副市長という行政のTOPが、これだけ揃って出席されるというのは、民間レベルではまず無いと思いますし、この会社も如何に特別な会社かという事がよく分かります。





こちらも片岡社長が、折々に二条城に来られる機会があり、この場で50周年式典を行える会社になりたいと思ってやって来たと仰っていましたが、3人で創業されて一代でそれを成し遂げられたのですから、さぞ感慨深いものだっただろうと思います。

ロマンライフさんも片岡製作所さんも、売り上げ、規模的には、もっと大きい所は幾らでもありますが、数字だけでは表せない、簡単に真似できない風土やそれを生み出すフィロソフィーと、それに共鳴された社員さんやパートナーさんとの関係など、そんな資産が豊かな会社だと思いますし、我々は、そんな会社を”良い会社”と設定し、我々自身も目指しながら、それが一般的に”良い会社”だと認知される世の中にしていきたいと思います。

こんなお目出たい光景を見ながら、その源泉は社長にあるという事もまざまざと感じて、辛い気持ちにもなりましたが、改めてウエダ本社の80年の資産と、ママ達の力を生かして、”良い会社”を作りたいと強く思えた週でした。


2018年10月13日土曜日

”TRAFFFIC”お披露目会

ウエダ本社北ビル2階が、新たに”TRAFFFIC”というコンセプトでリニューアルし、今週はそのお披露目会を開催しました。

”TRAFFFIC”のFが3つになっているのは、space, time, mindset というものからの Freedom(自由)な働き方を意味しており、この場は、国内はもとより、世界の多種多様な地域文化を背景とした新しい働き手、働き方の実践者達の拠点となるINTER-LOCAL STATIONとなっていくものですが、「はたらくを彩る」を展開していくウエダ本社では、地方とネットワーク化し、我々の様なITでもない中小企業で働く人達が、海外含めて様々な地域で時期と場所を選択して働く環境を作っていく事を目指しています。


そして、従来発想ではなく未来思考で町おこしを行う人や地域は、東京で発信するのではなく、京都で、同じ価値観の人が集まる”TRAFFFIC"から発信していく、そんな場にしていきたいと思っています。

そのお披露目会のゲストで、オープニングの講演をお願いしたのは、ユニリーバ取締役で、人事総務本部長の島田由香さんでしたが、島田さんはWAAという活動をユニリーバさんのプロジェクトに仕立て、全国に広げていかれているのですが、このWAAという頭文字は、Work from Anywhere and Anytimeで、その考えは全く同じで、そのままお話頂くだけで、”TRAFFFIC”のコンセプトになりますから、という事でのお願いでした。





実際お話頂くと、ビジネスとサステナビリティの両立を掲げて世界190か国というグローバル企業の日本法人で取締役、人事総務本部長を務めておられる島田さんのお話は、感性にも訴えかけながら、かつ明快でもあり、会場に居たうちのスタッフも、今までで一番よく分かったのではないか?と思うほどでした。


私的には、WAAもそうであった様に、発想の源が同じじゃないのか?と思うほど、出てくるキーワードも同じで驚きましたが、その奥行き、幅など、厚みもありながら、それらの紡ぎ方が繊細で、私自身スッキリしたくらい、伝わり方や、人の動機付けの差を見せつけられました。

人のマインドセットを変える事はできないが、人のマインドセットは変わる。
その人が変わるまで、全包囲で刺激を与える。

自律と自立の違いは、決まっていない事を自分でできるのが自律で、決まった事を自分でやるのが自立、自立の前には、自信、自発とあり、それを生み出していくにはまず自覚が必要だが、自覚を持つには、その人の興味ある事しか生まれない、などなど。
 難しい問題に対しても、どうすれば良いかの示唆を頂きました。

パネルディスカッションに登壇頂いたサイボウズの玉田さんも、ほぼ何の情報も入れずにお越し頂きましたが、リリース桜井さんの深い、何処から飛んで来るか分からない切り口の質問にも、サラリとお答え頂き、これも良いバランスとなったと思います。

WAAにしろ、TRAFFFICにしろ、この働き方を実現する為には、ITツールやドキュメント管理が外せませんが、しかしただ単に技術やツールを並べれば良いのではなく、方向性、価値観が同じでないと、そういう働き方も本質的にならないと思いますので、そういう意味ではサイボウズさんしかないと思ってのお願いでした。

このお披露目に向けては、このコンセプトからリニューアル工事全て、若手中心で委員会を作り、いつもの如く?私は要望だけを伝えて一切タッチしませんでしたので、それも含めてプロデュースしてもらったリリースさんには、大変お手間もお掛けし、お世話になりましたが、リリースさんにとっても、”TRAFFFIC”で価値を蓄積し、増幅して発信していく場としてもらえれば、京都から新たな流れを作っていけると思います。

最後に、実はパネルディスカッションでは、新たに作り変えていく子会社のメガミについても触れようと思っていたのですが、コーディネーターの桜井さんの問いが深すぎて、考えるのに必死で、言うのを忘れてしまいました。

時間と場所を選択できるというコンセプトは、地域の話ではなく、これまでの働き方で不自由であった人、活躍しきれていない全ての人が対象となり、女性活躍という問題においても、これが一番のキーとなります。

”TRAFFFIC”という場を進めていきながら、メガミの方では、女性に特化して進めて参りますので、そちらも是非ご注目下さい!






2018年10月6日土曜日

カイゼンと免疫

今週は連日大きなニュースがありました。

まず、トヨタ自動車とソフトバンクが、自動運転技術など新しいモビリティサービスで提携すると発表し、驚かされました。

またこの前日には、ホンダとGMが自動運転技術で提携と発表されており、これだけの規模の企業提携が連日発表される様な同時期に起こるという事で、時代の大きな転換を感じます。

時価総額1位のトヨタと2位のソフトバンクですが、企業体質や考え方では、水と油と言われる程、正反対の企業が、共同出資で新会社を作るというのは、単に自動運転技術を進めるという事だけでは、時代の転換を見誤ると思います。

豊田章男社長が、海外のライドシェアサービスを手掛ける企業を探すと、そこに必ず孫さんがいた、と言われる様に、ウーバー始め世界のライドシェアサービス企業の全てにソフトバンクは筆頭株主となっており、又、前日のホンダとGMの出資提携する先にも第二位の株主となっている様に、もう、TOYOTA、HONDAの自動車という”モノ”の勝負ではないという事や、Softbank、KDDI、NTTdocomo、という通信ですら、回線という”モノ”の勝負の時代は終わったという事だと思いますし、孫さんは、そんな枠での競争など考えていないから、常に、先に座席に座っておられたのだと思います。

所有からシェアという流れは明白で、今回の提携も、そこにも目が行きがちですが、そんな単純な話ではないと思います。

所有をしないという事は、家や会社という概念が変わるわけですから、持たない人にとっての、移動というものも、役割というのか目的が変わります。

賃貸かどうかという話ではなく、自分の”家”から所属している”会社”への移動の手段であった車は、決まった拠点を持たず、働き方も変わる中で、生活シーン全てが変わり、移動手段では無くなるので、そこで求められるものは何か?という話となり、そう考えると、誰と組むか?というのは、従来の枠組みで考える人や企業ではない事は明白です。

そんな風な事をイメージすると、今回の提携が意味する事、しかも連日大きな提携が発表された事は、大変大きな意味があると思いますが、更に今週には、京大の本庶特別教授がノーベル賞医学生理学賞を受賞されたというお目出たいニュースも飛び込んできました。

数十年間の研究を行って来られた事がたまたま今週に受賞となったという事なのでしょうが、AI、IOT時代のプラットフォーマーを目指してのグローバル企業の提携が発表される中、人間本来の免疫システムの可能性を突き詰めて来られた方が認められたというのも、希望の沸く話だと感じました。

ニュースでたまたま見た本庶教授のコメントが大変印象的でした。

”医者さえ余計な事をしなければ、人間本来の持っている免疫で全て治せるんですよ”

科学療法に偏重し、薬漬けにする現代医療、直ぐに薬に頼り、安全に、怪我をしない様に、失敗しない様にする教育にも、実は、以前から反発を持っているのですが、これは医療や教育だけの話ではなく、対処ばかり、改善ばかりで、モノの技術競争、スキル競争ばかりして来た産業界、経済界にも同じ構図があり、その発想でいけば、AI、IOT時代になれば、人間はやる事がドンドン無くなり、ロボットに追い抜かれるシンギュラリティ―を迎えてしまうのです。

人間が本来持っている免疫で全て治せる、などという”モノ”は、ロボットでもなかなか生み出せないのではないか?と思いますし、人間本来の持っている力を引き出していく事に向けていくと、全ての流れが変わっていく様に思います。

所有ではなくシェアになると、モノではなくサービスになり、目的や、その為に必要な手段が変わります。

そこへの大転換が望まれる中、”カイゼン”の権化であるトヨタが、変革者の孫さんと提携するという事に、未来の希望を託したいと思います。

勿論、人に託すだけではなく、その大転換の中で、我々は”働く”を追求していきたいと思います。
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2018年9月30日日曜日

ベンチャー精神を呼び戻して

ホントに毎週、台風が~という書き出しをしている様に感じますが、今週も台風24号が日本列島を縦断する様子で、関西も今夜に通過する様で、被害が無い事を願うばかりです。

今日で9月も終了しますが、上場企業中心に上半期は、概ね業績は好調に推移しており、9月~新年度となるウエダ本社も皆の頑張りのお陰で、良い滑り出しができています。

そんな中、子会社のMegamiの代表を10月から兼務する事になりました。

まだまだウエダ本社でも、”働く環境の総合商社”と銘打って展開している真の意味合いをスタッフも頭では分かりながら、腹落ちしているか?と言えばできておらず、一部で漸くオフィスプロデュースという領域になって来たものの、やはり事務機屋さん、或いは、オフィス工事の下請けという感覚から脱却しきれていない所が大きな課題です。

特に中小企業に向けては、働く環境全般を手掛け、日本人の”働く”を抜本的に変革していく事を目指しているのですが、そんな大風呂敷を広げた所で、なかなか実態に伴わず、とても一気にできる話ではありません。

そこで、その中でも喫緊の課題でもある女性活躍、女性の働き方に特化して、イキイキと働く女性を増やしていく事、その環境を作っていく事を進めていこうとしたのが株式会社Megamiで、当時、女性起業家が集まる場を運営していた小島が代表となり、ウエダ本社子会社として設立したのです。

一緒にやってみてつくづく感じたのは、一口に女性と言っても当然の事ながら状況は違いますが、それでもやはり、女性と男性では全く感覚が違っていて、やはり女性の問題は女性が主体で行うべきという事でした。

それを男性の頭で、私が代表などでやるべきではないと思うのですが、小島の元々やりたかった方向と、ウエダ本社子会社として目指すべき所とにズレも大きくなって来た事から辞任の申し出があり、暫定的に私が兼務する事になりました。

とは言え私自身、現在の外形的で、均一的で、標準的な評価や社会的仕組みの中で、活躍できていない人や、スポットの当たらない環境などについて、大きな反発を持っているので、女性活躍においての抜本的な問題意識は強く持っておりますので、そこに想いを持った女性スタッフが、当事者意識を持って運営を行ってもらえると、良いコンビネーションができるのではないかとも思っています。

この二年間、大津市の女性起業家や、女性の両立支援に向けての委託事業なども手掛けたり、関西ではそれなりに、女性活躍の事を扱う会社としての種は撒いてくれたと思いますので、それをベースに、私が兼務する以上は、ビジネスとして黒字化していかないといけませんので、久しぶりに、ベンチャースピリットを呼び戻して頑張りたいと思います。

幸い、残ってやってくれるママさんスタッフが大変優秀で、パートだとか、条件だとか関係なく、”こんな風にやらせて下さい!”と、どんどん自ら考え、提案してくれるのですが、この能力を生かす事こそ、正しく、ウエダ本社グループでMegamiが解決していくべき社会課題だと思いますし、日本の中小企業に向けて、提示できる明るい未来だと思っています。

私が代表を兼務するのは、赤字で資金もないMegamiで、報酬を払わずとも責任を負ってやる人など他に居ない!という事もあるのですが(笑)、そんな馬鹿げた状況は早く脱して、しっかり報酬を払って、想いある優秀な女性社長を作り、埋もれている有能なママさんを中心とした女性が、しっかりと稼いでいける、そして何よりもイキイキと働いていける環境を広げていきたいと思いますので、又、そちらの面でもよろしくお願い致します。


2018年9月23日日曜日

イノベーションキャビネット

今週には自民党総裁選が行われ、安倍首相が三選を果たしました。

国民には、見ているだけで関係なく無風にも近い選挙でしたが、その中でも、地方票と言われる、この中ではまだ国民の風を感じる所で、半数近い票が石破さんに投じたという意味は、謙虚に受け止めてほしいと願います。

安倍政権の良い所は、日本では久しぶりの安定した長期政権である事であり、多分、諸外国からすれば、二次政権当たりから、ようやく日本の首脳とも、まともに話をする気になったのではないでしょうか?

数か月でコロコロ代わる様な大臣と、まともに話をする気になる筈が無いというのは、我々ド素人が考えても思うので、第三次も主要閣僚は代えずに継続というのは、外国との交渉においては良い事だと思います。

ただ問題は、この”安定した力”が自民党内ですら、反対の意見を出せない事や、対抗馬と言われる存在の人が、その力に屈して安倍指示を表明して次を狙うという様なマイナスの作用がばかりが出ている事です。

ここ最近、既存の力で押し通して来たか、慣れっこになって鈍感化していた事が綻びを見せるケースが次々に起こっています。

中央省庁による、障碍者雇用の水増しが長期に渡り、半ば当然の様に行われていたなどは正に、威圧的な力で成り立つ仕組みの弊害ですが、森友問題での財務省が数字を改ざんするという言語道断の話も含めて、徹底的に問題究明してほしいと思いますが、この、既存の”力”で動く構図を変えていかないといけない事に気づいてほしいと思います。

今週初めて、今年4月に京都にオープンされた、Panasonic Design Kyoto を見学させて頂きました。

この機会を作って頂いた eBASEの東郷さんのお陰で、担当役員である小川理子アプライアンス社副社長もご同行頂き、臼井センター長にご案内頂いて、DRIP(ドリップ)を全体コンセプトとして、オープンスペースとして外部の方も利用されるスペースの最上階から、8階のミーティングスペース、その下のデスクスペース、ラボ空間、そして最後4階で、モデル制作ができる構成となっているビルの構成、デザインをご案内頂きました。

場についての考え方、デザインの仕方、その効果など、実際に出来ているか(特に資金面から)を別にさせて頂くと、そこで行われている事、話しておられた事は、我々にとっては、ほぼ展開してきた事や、提唱してきている事でした。

ただそれだけに注目すべきは、パナソニックという巨艦組織が、外部の血を入れた事による効果、全て見える化し、情報をオープン化していってのオープンイノベーションを現実的な姿で、進めて行っておられる事でした。

それでないと世界では勝てないという危機感が強かったと仰っていましたが、この危機感を政府、与党にも持ってもらいたいものだと思います。

この場を創り、ここで働く事によって、ここ数年自信を無くしてしまっていた社員が自信を取り戻して来たとも仰っていましたが、従来の力に固執して、それで押し通して行こうとしている間は、こんな転換はできないですし、そんな転換を図れないのに、頭や口だけで、イノベーションを唱えて、グローバルに通用する人材を!と叫んでいるのが滑稽な構図なのです。

第三次内閣では、シャドーキャビネットならぬイノベーションキャビネットととも言える様な、オープン化され、外部の知識が融合する、別の内閣でも作っていく事を考えて欲しいものです。