2011年1月15日土曜日

小さい世界企業を目指す

先日、京都銀行さんが毎年行なわれている、新春セミナーに参加しました。

この数年連続で、東京大学大学院教授の伊藤元重さんが講演されていますが、ここ何年かは毎年、今年はまだまだ全体的には厳しい一年です。が、その中でもそれだけにチャンスはおおいにあります。というお話です。

これは、今年がそうというよりも、既に日本は、人口の問題、その年齢の構成比率の問題から考えても、今後ずっとこの状態が続くと思います。
むしろ、人口問題などから考えても、この状態でいけば良い方だと思います。

お話にもありましたが、中国とのGDP比で見ると、20年前中国は日本の10分の1であり、10年前は3分の1であったのが、昨年追い抜かれ、10年後には机上論ですが、3倍になると言われています。
今の中国が3つできるという状況であり、加えてインドやブラジル、東アジア諸国が伸びていくのです。

その中で日本を考えていくと、やはり技術力、それを生み出す細かい管理、平均的でレベルの高い道徳観や逆に標準化できない”間”
、もしくはそれこそ”クオリア”と言えるのかもしれませんが、目に見えない資産など、他では真似できない強みがあると思います。

伊藤さんが挙げられていた生き残る為の3つのポイントは、①グローバル化②今居るところで粘り強く残る(他が居なくなる)③新規分野に進出するという、書いてしまうと当たり前の事ですが、ネット社会になり、これらの視点がますます重要になっていくのだと思います。

しかも、色々な事を考えると、中小企業の方が、凄く可能性を持っている様に思います。

伊藤さんの後に講演されたシャープの町田会長も、日本の税制の問題を挙げられていました。
これは大企業(世界で戦う企業)にとっては大問題ですが、シャープさんでは税制優遇を得ても日本では35%なのに対して、一番の相手であるサムソンは11%との事で、年間の収益に換算すると約1600億円にもなり、これは亀山工場の建設費に匹敵するとの事でした。
という事は、税制だけで、毎年亀山工場を建設できる、その位の投資ができる差ができるわけで、とても勝負にならないという話です。

大企業(世界企業)でなくて良かった。。と負け惜しみもありながら、半分は、これからの時代、日本で生きていくためには、”小さい世界企業”という事が大きなポイントになるのではないかと思います。
そして、どこでもがそれを目指すチャンスがあるのだと、これらのお話を聞いて感じました。

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