2011年7月14日木曜日

危機感の無い危機感

以前、福山内閣官房副長官にお話を聞いて、そんな事情があったのか?と今後は偏った報道のみで、批判をしたりする事は止めようと思いましたが、やはりそれでも、政府というより、総理のやる事は中途半端であると言わざるを得ないと思います。


原発に頼らないエネルギー政策、耳障りは良いですが、具体的な事は何も言わないでは、余計に白か黒かの二極の論議を助長させるだけになってしまいます。

メリット、デメリットを説明し、それに掛かるコストの見通しと、その調達方法が全てセットになって初めて、良いか、悪いかの判断ができるのであって、この点については、国の事は分からなくとも、リーダーとして決定を下すという事においては、私も意見を言わせて頂けると思います。


私は単に批判する事は嫌いです。
ですから、普段でも心がけている事は、人がやっている事に対して違うと思っても、自分がその事をやれないのであれば批判する権利はないと思っています。

又、何でもそうですが、お金(具体的数字)の問題をセットで考えなければ、良い事ばかり何とでも言えるのです。

原発の問題は、東電始め電力会社が独占的になっている事で、今回初めて知った事も多いですが、まだまだ知らない事、知らされていない事だらけの状態で、原発を止めると、産業が成り立たないという論議も、おかしいのではないかと思います。

原発を再開すべきという主に産業界側の論理では、風力や太陽光などクリーンエネルギーは、まだ全体の1%ほどしか賄えず、主に実用できるレベルには30年程かかるという事ですが、これも本当にそうでしょうか?

日本の最高の技術や頭脳を集中して、30年もかかるのでしょうか?
今までは、色々な事が隠され、或いは、知らないフリをして国全体としては片手間に開発しているレベルだったのではないでしょうか?

たかだか年間20時間のピークに合わせて、発電設備を造って来たのですが、働き方を変えるだけでも必要な電力は違っていく様に、できる事もまだまだたくさんあると思います。

又、同じ原子力でもトリウム炉という安全性の高いものも研究されているそうです。

一方、クリーンエネルギーと言われているものは、どういう面から見ても素晴らしいものなのでしょうか?

これも以前書きましたが、太陽光発電が良いと言っても、太陽光パネルを増産していく電力は、風力や水力で得れるのですか?という事や、リチウム電池を廃棄するという事は大きな問題なのだそうですが、それは地球に優しい事なのでしょうか?

要は、その様な事全てのプラス、マイナス情報を開示し、そこに掛かるであろうコストも考え、先々の時代を見据えて国民に説明しないと、前提条件が違うので、判断できる筈がないのです。

そんな断片的な情報で、思いつきの様に発表したりすれば、原発再開派も反対派もどんどんお互いの立場にとって都合の良い事を唱えていく事になり、混乱を大きくするだけだと思うのですが。

こういう事を想定したわけではありませんが、原発という事のみにおいては、今回の京都流議定書でご登壇頂く前原誠司さんと、田中優さんは、全く反対の立場だと思います。

行政なり、ある種の団体であれば、こんな並びにする事は有り得ないと思います。

民間で、ある意味勝手に行なっている面白さだと思いますが、こんな時代だからこそ、ある情報のみに基づいて一方だけで論理付けるのではなく、反対側の情報も聞いた上で、自分自身が判断を下すという事が益々重要になってくると思います。

そういう意味でも、今年の京都流議定書は、絶対面白い!というより、本当に皆が今後を考えていく意味でもお越し頂いて、各自考えて頂きたいと思います。

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