2011年5月7日土曜日

創業300年は、やっぱり本物です

今日は、得意先でもあり、社長が経済同友会での後輩でもある、堀金箔粉さんの300周年パーティーに参加して来ました。

300年ですから当たり前なのですが、1711年創業とのことで、京都企業の恐ろしさを感じます。

出席していて、周りに居た同年代の社長達に、おたくは100年じゃなかった?などとちょっと話しを振っても、去年でした。とか、今年です。とか、そんな会社がゴロゴロなのですから。

うちの会社はこの5月から、74年目を迎えていますが、ホントに京都ではまだ新参者という感じです。

創業者のご出身が滋賀県の今津であり、三方良しの精神をベースに持たれている事、”身の丈に合った商売、人の和を尊ぶ”という事を守り続けられ、事業を拡大する事や、利益を増やす事よりも、社員さんの幸せの方が大切であるという考えを歴代、脈々と受け継がれて来たとの事ですが、その様子は、今、会社に出入りさせて頂いてもよく分かり、アットホームな雰囲気が充満しています。

去年の京都流議定書イベントにもお越し頂いた、経営品質の方面で最も有名な伊那食品の塚越会長が言われている事と全く一緒ですが、”老舗の家訓”と言われる様に、京都には、CSRだとか、経営品質だとか、そんな事に関係なくとも、それが当たり前だと言わんばかりに受け継がれておられる老舗がたくさんある事を、再認識させて頂いた気がしました。

京都が、日本が忘れている価値を、やはり見直していくべきですね。
そしてそれが京都流議定書の目的なのです・・と、ちょっと宣伝にもなりますが、そう思います。

”一番じゃないと駄目ですか?”と話題になったフレーズがありましたが、あそこで使われていた、日本が誇る科学技術においては、”一番じゃないと駄目だ”し、そこは磨くべきだと思います。

ただ、全て同じ様に、単に売上や利益が大きい方が良いという感覚は少なくとも、もう右肩上がりにならない社会においては、間違いだと思います。

現在の社長だけの問題ではないでしょうが、あの対応を見る限り、東電の社長さんは、そこまで偉いでしょうか?
私には、堀金さんの代々の社長さんの方が素晴らしい様に思います。

大企業で社長にまでなっていく人と、倒産すれば命も無くなるという覚悟の中、経営している中小企業の社長とは、全く質が違います。

それを何故か同じ様な尺度で、伝統を守る老舗と、インフラ産業の様な会社とでも、売上、利益で比べて、大きい方が凄い、という感覚が、まだまだおおいにあると思います。

”日本で一番大切にしたい会社”というまでもなく、300年も、利益を増やす事より、社員の幸せの方が大切と続けて来られた会社、そんな会社をもっと日本は賞賛すべきだし、本来は、そこに日本の良さがあったという事を、せめて京都から再興していきたいですね。

帰りがけに、堀社長から、”このパーティーの成功はウエダ本社さんのお陰です”と言われました。

確かに、限られた時間の中で、色々関わらせて頂いたのは事実ですが、堀社長は、関わった仕入先さん、協力業者さん皆にそんな気持ちを持たれているのだと思いますし、その精神が、正に300年続けて来られた源であるのを改めて感じました。

私のブログも多くの仕入先さん、関係者さんがご覧頂いておりますが、堀社長の精神を私も真似させて頂きますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します!

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