2007年1月23日火曜日

阪神大震災 被災記④

その日は何時に寝たのかはもう忘れてしまいましたが、寝入ってからは朝まで寝れた様な記憶があります。
途中も夜中にパンの配給があったりしましたが。

翌朝起きて直ぐにマンションに戻りました。
マンションの敷地内には、子供が水遊びをする様なプールでもないのですが、少し掘った所があり、そこで凍っていた氷が解けて、水が溜まっているのをマンションの人がすくっていました。

それを見て又慌てて、バケツを取りに上り、水を汲みに降りました。
勿論、エレベーターは止まっていますので、10階から階段です。
水を汲んで又階段を上っていくと、何と水が漏れていました。
バケツも地震で割れていたのです。
でもそんな事言ってられないので、階段を駆け上がり、部屋についた時に残っている水をトイレのタンクに入れ、又汲みにおりました。
この作業を何往復かして、トイレのタンクに水を入れ、昨日から流せていなかったトイレを流す事ができました。

それを終えて、自転車で近くを見にまわる事にしました。
昨日歩いた所より自転車で回って遠くまで見てみると、何もかもが潰れていました。
勿論、戦争の体験は無いですが、テレビで見た様な終戦後に焼け野原になった光景そのものでした。
しばらく回っていると、一軒だけ空いているガソリンスタンドがありました。
それを見つけるやいなや、大急ぎでマンションに戻り、10階まで駆け上がり、車の鍵を取って、車でそのスタンドに向かいました。

すると、そのスタンドは配給制の様な形で一人10リッターだけ売ってくれていたのです。
そこで漸く10リッターだけ給油できました。
しかしその10リッターづつの販売も私の3台後ろで終わってしまいました。
全てがそんな感じで、ちょっとの差が天地の差になるという事もよく感じました。

私はその足で、昨日行ってみた山の方へ抜ける道へ向かってみました。
まだ朝早かったせいか、この日は全く渋滞がありません。
私は思い切ってこのまま、京都まで帰る事を決断しました。

つづく。

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