2008年8月17日日曜日

ウエダ再興記(49)~ イベントの葛藤と意義

各方面の方々に協力と支持を得ていかなくてはなりませんでしたので、初めは一人で動きまわりました。
我々の主旨と熱意に賛同して頂き、殆どの方に二つ返事で協力をして頂けました。
ある程度の出演、後援の協力が得られた段階から、運営は社員達に任せました。

ウエダ本社での営業上の課題は、指示待ち型から脱却し、自ら切り開いていく社員の養成と、ホスピタリティーを持った社員の養成でしたので、自分達で考え、一流のホスピタリティーを持たれたハイアットの方々と、協業させて頂く事は、お金では換えられない貴重な実地体験になると考えていました。

しかし、実際初めから動いてくれていた数人のメンバー達も、私の意図を諮りかねていたのと、やらされ感で動いているだけの社員との板ばさみに合い、苦労していました。

これだけのイベントを素人だけでは無理だから、うちで仕切りましょうか?そう言ってきてくれる専門の会社もありました。
”社長の考えが分かりません”そう社員にも言われました。

”これだけの方々の協力を得ていて、失敗したら、とんでもない事になる”その恐ろしさはずっと持っていましたが、私もイベントなどはやった事がないからこそ、私が仕切るのではなく皆の力でやってもらう事、社員達が分からない、やれそうにないと
いう事に対して、皆で力を合わせて達成するという経験をしてもらう為、ずっと我慢していました。

しかし同時に、協力して頂いた方々に迷惑は掛けられない事もあり、当日の仕切りなどは、いずれ依頼しようと考えていました。
ただ、それを初めからやってしまうと、皆が当てにしてしまうので、残り1ヶ月半程になった頃、社員達で全体像を作ってから、以前から面識のあった宅間氏にその部分の仕切りを頼みました。
そこから皆が、自分達だけで動いてくれた様に思います。

動いていく内に思わぬ副産物もありました。
DO YOU KYOTO?という言葉が、欧米の環境に取り組む人々の間で共通語になっているのに対して、肝心の京都人が知らないというお話を、門川教育長(現京都市長)から教えて頂き、そんな馬鹿な話はないとイベントのテーマに取り上げました。

ところがイベントの後援申請を行ううちに、何と京都府が早くからその言葉の商標登録を持っているという笑えない話が判明しました。
この事は山田知事もご存知なく、こんな馬鹿げた勿体無い話はないので、是非再発信して下さいとお願いしたのですが、これなどは、縦割りになっている京都を、民間の立場で草の根的に動き、色々な融合を興していこうとした、イベントの主旨に沿う効果の一つであったと思います。

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