2008年1月27日日曜日

ウエダ再興記(22)~ 最大の危機

色々な問題で四面楚歌、八方塞がりという状況下、最大の危機が訪れました。

一番の仕入先であるU社がいきなり、支払日当日に来て、今まで手形で払っていたものを現金で払って下さい。と言ってきたのでした。
支払日当日に忘れもしませんが、その日の支払い8000万円を現金で支払ってくれ、それができないと出荷停止にすると言ってきたのです。

U社とは永年メインで取引して来た、切っても切れない仕入れ先で、オフィス部門がウエダ本社とコンピュータの子会社は情報システム部門と取引していたのですが、この時は子会社分の支払い日でした。

この頃は、貸し渋り、貸し剥がし真っ只中の時期であり、一部にウエダの不安説もある中、メインであるU社に現金でないと取引しないなどと言われた事が伝わると、一気に倒産に追い込まれるかもしれないという事を想像するのは、たやすい状況でした。

私はこの動きは、子会社代表などと連動したものである事は分かっていました。

勿論、こんな無謀な話を呑めるわけもなく、この日は交渉に来た、U社の部長を怒鳴りつけて追い返した後、外出する用事があったので、経理の担当者に、絶対子会社代表が文句を言ってくるから、その場合は連絡してくれと言って出かけました。

案の定、子会社代表者は、こともあろうに親会社の経理に対して、何てことをしてくれるのだ、直ぐ払ってくれ、と怒鳴りつけてきたそうです。

永年メインで取引して来た会社が、いきなり支払日に来て、8000万もの額を現金で支払ってくれ、という理不尽な話であるにもかかわらず、身内である筈の子会社代表が、親会社の経理部長に向けて払ってやれと怒鳴りつけてくるのですから、ホントにあなたはどこの社員?という情けない話でしたが、これが当時の、ウエダグループの実体でした。

私はこの時までにも、悔しい思いを何度もしていましたが、この時の悔しさに勝るものはありません。
U社に対して、腹が立って、腹が立ってどうしようもない気持ちでしたが、同時に
”このままでは潰されてしまう”そう強く感じました。

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