2007年11月25日日曜日

ウエダ再興記⑬~ ウエダを廃業させてもらえませんか?

今回の再興記は久しぶり?の海外、ベトナムからの寄稿です。
又、いずれベトナム(サイゴン)日記でも書くようにします。


ウエダにはその後、たまに訪問するようになりました。
いくつかの商品を入れましたが、ウエダで売れた商品はなかったと思います。

ウエダには一時期大変優秀な中国人が居ました。
父親が身元保証人になっていた人で、京都大学の経営工学の博士を取得していたのですが、ビザを更新する関係から何処かで勤める必要があり、ウエダで雇っていたのです。

私が何度か訪問するうちに、いつも彼からウエダの愚痴を聞く様になりました。
愚痴と言っても建設的な話で、経営工学博士ですから、改善策を次々に提案したり、
中国とのビジネスの話をするのですが、父親に話しても当時社長であった私の兄に話ししても全く進まないので、私に何とかできないかという話でした。

私もウエダに色々提案しましたが、染み付いてしまっている体質、社内的な問題なども垣間見ていましたので、ウエダで新しい事をやるのは無理だと思っていました。
ウエダでは新しい事なんてできないから、”諦めて私の会社(エムズカンパニー)とやって行きましょう”と言っていたくらいです。
その頃まではそんな他人事でいれたのでした。

ところがある時、子会社の代表者から相談を受けました。
ウエダ本社はずっと赤字でどうしようもないのに、又大変な失政を行なっている。
このままでは倒産すると思うが、それでは自分達も共倒れにはなってしまうので、
自分達(子会社)を切り離して、ウエダ本社は廃業させて欲しいというものでした。

それを聞いた時は、まだ何も対策を打たない間から、それはないだろうと思いましたが、私はウエダとは株主でもない、全く関係のない人間ですから、私には何の権限もありませんので、”オーナーである父親と話してもらって、父親が納得すれば私はそれでいいですよ”と言いました。

エムズカンパニーを設立した時でもそうですが、常に私の考えには、会社は誰の物か?会社とはどういうものなのか?という事がベースにあります。
エムズカンパニー設立時には、規模の拡大をするつもりはなく、小さくて独自性のあるビジネス展開をしようと考えていましたので有限会社に拘りましたが、まず会社とはどういうものか、どうしていくのかを考えて運営していかないといけないと思います。

そんな考えがベースですので、たまたま会長が父親で社長が兄であっただけで、一株も持っていない私は、全くウエダには関係のない人間なのです。
この基本的な事を分かっていない人が世間には多いというか、殆どの中小企業は間違っていると思います。

しかしこの意味合いがなかなか分かってもらえず、この後揉める事になっていくのでした。

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