2015年8月23日日曜日

広がり型のリノベーション

今週は、盛和塾の塾長例会が熊本であり、それに絡めて福岡に行っておりました。

九州も関西からは大変近くなったのですが、なかなか行く機会がなく、福岡も昨年4月に行って以来の訪問でした。

昨年4月に福岡に行ったのは、KYOCAの立ち上げで悩みまくっていた私に、ある方が、絶対に参考になるからと、冷泉荘や山王マンションなどを手掛けておられた、リノベーションでは第一人者とも言える 吉原さんを紹介して頂いての訪問だったのですが、1年が経ち、私自身、見るべき事、聞くべき事も変わった中で、色々とお話させて頂きたいと思っての事でした。

ミラツクを通じて知人であるリパブリックの田村さんも、福岡で街づくりにも関わっておられるので、田村さんの所にも訪問させて頂きました。

同じ福岡で活躍されている吉原さんと田村さんも、お互いご存知あり、会われた事もあった様ですが、活動の目的や層が違うので、ゆっくり話された事がないとの事でしたので、三人でランチ含めてのミーティングもなかなか刺激的でした。

やはり同じ様な未来像を持っていて、違う動きや、場、で動いている人が交じり合うと、違ったものが生まれるのですが、描いている像は同じなので、加速度が増したり、可能性が見えてきたりして、更にワクワク度が増すのです。

お二人にご案内頂いて見た福岡は、大きな可能性を感じました。

大都会福岡に大きな可能性を感じるというのも変に聞こえるかもしれませんが、私も京都流議定書を始め、ウエダ本社としても人の問題を取り上げていたり、リノベーションや町おこし的な事に関わって考えているのは、一貫して価値観の変革であり、東京を中心とした資本主義に代わる、新たな価値観の創出なのですが、東京と同じ開発が行われる一方で、 吉原さんを中心にした、リノベーションの広がりを見せる福岡は大変魅力的に感じたのです。

過疎地域を中心とした町おこしや村おこしが各地で広がっていますし、その広がりは重要なのですが、やはりエンジン力は必要で、インパクトが必要なのです。

私がKYOCAという大物件に挑戦しようとしたのも実はそこにあり、Jimukino-Ueda bldgを手掛けて、
成功例として取り上げて頂く事も多いのですが、残念ながらウエダ本社の力ではエンジン力が弱く、特に、これまでの資本主義で成功体験を持っている方などには訴求するまでに至っていません。

それが京都市の中央市場の元締め的存在のオーナーのビルで、京都市が今後一番力を入れるエリアの中心に位置する場所で、ホテルや綺麗な商業ビルを新築して開発するという従来型の町づくりではなく、古いビルを残し、そこに”人”を集め、それを繋ぎ、その事から町が変わり、形成されていく様な姿を見せる事ができれば、従来型の開発、言うなれば、アベノミクス型の開発ではなくてもやっていける、という事を見せたかったからでした。

私は当初からカンフル剤としてのアベノミクスは賛成でしたが、従来発想の真逆くらいからの発想でそのカンフル剤を利用していかないと、バブルの二の舞になると思っていました。
新国立競技場の問題などは正に、従来型そのものであり、大変危惧するのは、京都も中心地においてはバブルか、ひょっとするとバブル以上の様相を呈してきており、開発型、儲かれば良い的な雰囲気がある事です。

そういう意味での大都会福岡で、吉原さん的なリノベーションの考えが、町に広がっている事が大変刺激的で、勇気を頂く事ができたのでした。

リノベーションと称するものも、今では開発型のリノベーションというのか、全然発想のスタンスが違うものも多い様に感じます。

なかなかこのニュアンは伝わらないと思いますが、どの様に感じるかで、開発型か、広がり型か、どちらかは分かると思います。

広がり型の展開を目指す方、繋がって、それこそ広げていきませんか?


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