2009年6月1日月曜日

平成21年6月社報~ 本質的に考える

【 社      報 】
平成21年 6月 1日
株式会社ウエダ本社
《本質的に考える》

新型インフルエンザの問題も峠を過ぎた感がありますが、その対応を見ていて、改めて日本人と日本という国に対して大丈夫だろうか?という懸念が沸いてきました。

何の問題でもいつも感じる事は、日本人というのは本質を見る事が苦手だという事です。
又、表面的な事で判断する、数字での論理的な判断ではなく、感情的に判断する国民だと思います。
早い段階から弱毒性であり、季節性インフルエンザと同じか、むしろ弱い位のもので、タミフルで効くとまで言われているのに、何故あれだけの大騒ぎになるのでしょうか?

政府も新型であり慎重に対応した、強毒の対応シュミレーションで動いていた、或いは、その対策の練習をした、色々な話もありますが、ここでも大きいのは、対応を誤れば、国民からもどんな批判を浴びるか分からないので、大げさな程の対応を行なわざるを得なかったという事です。
その事が余計に不安をあおり、リスク管理を表面的に捉えて、官僚的に対応する大企業などが過剰反応をし、又不安を助長するという循環を起こしていたと思います。
関西への出張や、逆に関西から他の地域への出張を禁止したり、関西を通過するというだけで修学旅行を取りやめた学校もあった様です。

聞くところによるとメキシコと隣り合わせの米国でも、全く騒いでいなかった様ですが、欧米人は日本人と比べて、感情や雰囲気で判断するのではなく数字で判断する事が身についていて、今回の問題も、%で考えると大した事ではないと判断をしていたのではないかと思います。
通常のインフルエンザよりも圧倒的に確率は少ないのに、関西出張を止めてしまったり、大切な思い出になる修学旅行を止めてしまうという事がリスク管理なのでしょうか?

リスク管理は全てを止めてしまえば良いという問題でもないし、杓子定規に対応したのでは余計に大きな問題を引き起こすと思います。
心配なのは、もっと本質的に見る目を養わないと、ちょっとした事で差別も生まれると思いますし、こんな表面的な事で扇動されてしまう様では、間違った方向に簡単に誘導されてしまうと思います。

色々な事象が出て来た際、是非一旦引いて俯瞰的に物を見る、本質は何かを考えるという癖をつける様にしたいと思います。

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