2014年8月2日土曜日

オーケストラの様な組織

先月末で育休を取得していた女性社員が退職しました。
予定では9月から復帰する事になっていたのですが、育児に専念したいとの事でした。

ウエダ本社の風土改革においては貢献してくれた社員だけに、残念ではありますが、双子で、しかも産まれた際、ちょっと心配な時期もあったのですから、ある程度、予測もしていました。

この会社でなかったら、こんなわがままは聞いてもらえなかった、と言ってくれていましたが、結婚前にも辞めるという話があり、もうちょっと経験を積んだ方がいいんじゃない?とのアドバイスから、思い直して残ることとなり、その後結婚し、妊娠した際に退職依頼してきたものの、双子と分かると生活の事を考えて一転、産休、育休を取って残りたいと変遷してきたのでした。
それで9月から復帰するという事になっていたのですが、やはり育児に、、と、反転したのでした。

一方で、元々は産休の間の契約で募集したつもりが、新卒で意欲の高い学生が来てくれたので、結果的にそれも二人を、正社員で採用していたので、復帰してもらった場合も、双子のママで通勤にも1時間半程かかる、かなり制限された中、どの様に役割を持ってもらうか、どの様な仕事を作っていくか?まだ明確には描けていませんでした。

選択と集中を基本と考える様な効率経営からすれば、私の行なっている事はナンセンスだと思います。

こちらで集中して、そこに人を割り振るのではなく、その人が何をやりたいか?から仕事をつくり、居る人からどの様に構成するかを考えるのですから。

彼女が担当していた印刷という仕事も、彼女がやりたかったり、彼女がいずれ実家の仕事を手伝える事も考えて作っていっただけであって、やる人が居なければ、社内でやる必要もないとも思っています。

当社は、日本人の働き方を変革していく事を目指していきますので、会社側の立場に立てば見えていない事を、人にSPOTを当て、反対からの発想で考えていこうと思います。

会社とは、個人が自分や家族の人生をかけてそこに多大な時間も費やしていくのですから、そこにかける人達のやりたい事、やれる事を発揮できる場を用意すべきだと思いますし、個人のやりたい事ややれる事と会社の方向性、使命とを擦り合わせていく事が経営者の仕事だし腕の見せ所だと思います。

結果が出ていない中、私が言っても信憑性がないですが、TOPダウンで全て決め、システムに落とし込み、マニュアルを作ってそれに従わせて管理して結果を出すって、ある意味楽じゃないのかと思うのと、いくら高い給料を払っているからと言って、他人の人生を拘束している様な気がしてなりません。

会社の使命、存在意義を決め、価値観を唱えるのは経営者ですが、そこに集まった人達は、自分のやりたい事や、得意な事をそれぞれ、自らが自らの意思で行なっていくものだと思うのです。

経営というものは、人智を尽くして、最高のアートかイベントの傑作を創ることの様にも感じるのですが、いつか、人智を結集したオーケストラの様な組織の指揮をとってみたいものです。

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